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魔法師Mの物語  作者:
第二章 記憶喪失と兄妹関係
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ラブレター事件終戦後

足をひねった私は病院で治療を受けた後、雪村と一緒に研究所へ戻った。

 研究所前までたどり着くと、連絡を受けた美咲さんが近くまで迎えに来てくれていた。


 「おかえりなさい。力輝ちゃん、大丈夫?」と美咲さんは私の足を見て心配そうに言う。事前に雪村の連絡で知ってはいたと思うけど。やっぱり実際に見るのと聞くのでは違うみたいで驚いていた。

 

 「工藤さんは?」←雪村

 「まだ帰ってきてないよ。たぶん現場の安全確認してると思うからもう少しかかると思う」

 「そうですか」

 「とにかく、力輝ちゃんを部屋まで連れて行こう」


 松葉杖を使って、エレベーターまで向かった。

 無事にエレベーターまでたどり着き、そこから自分の部屋のある階へと上がり部屋へと到着した。


 「二人共、お疲れ様。工藤さんが戻ってきたら聞かれるかと思うけど、いったい何があったのか話してくれる?」

 私と雪村は美咲さんに例の手紙をテーブルの上に置く。


 「これは・・・手紙?」

 「昨日僕達の下駄箱に入ってあったものです」

 「へぇ~手紙ねェ~」と美咲さんは二通の手紙の中身を取り出して、その手紙の内容に目を通していく。


 「見るからに普通のラブレター。でも、それが同時の下駄箱にしかも内容も場所が違うだけで、ほぼ同じ。なるほど、それでお互いその場所まで行ったんだね」

 「僕達はこれは罠の可能性も高いと考えていました。工藤さん達に相談しようかとも悩んでいたんですけど、相手が警戒して出てこない可能性もあると考えて」

 「あえて言わなかったんだね」

 「罠だと思っていても、本当にラブレターとして偶然に送った可能性もありましたから」

 「そうだね。予想外れていたらいくら工藤さんでも・・・」

 「別に!そんなんじゃありません」

 「おやおや」

 

 美咲さんが雪村にちょっかいをかけている。


 「でも、予想以上の誤算でした」

 「それは仕方ないよ、雪村。誰だってそういうことはある。いつもの雪村らしくないよ」

 「僕だって落込むことぐらいありますよ」

 「あれ~そうなの?」

 またしても雪村にちょっかいをかける。

 「とにかく。二人共、無事で何よりだったよ。工藤さん連絡受けてすぐさま飛び出したからね。すごく心配してたから帰ってきたらちゃんと謝ったほうがいいよ」

 「「・・はい」」

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