ストーカー事件再び?
翌朝。昨夜の雷雨は過ぎ去り、いい天気になっていた。
「お前ら、学校遅れるなよ」
「工藤さん。いってきやーす!」
「いってきまーす」×4(橋屋・雪村・美咲・力輝)
5人は研究所を出て学校へと向かった。と言っても・・・
「俺、教科書取りにいったん家戻るから先に行ってろ」
「おう!気を付けてな」
「私もいったん家に帰らなくちゃ。じゃあ、二人とも気を付けてね」
「はい。美咲さんも」
「なにもないところで転ばな・・・「きゃあ!?」と言ったそばから転ぶ美咲さん。
「だっ、大丈夫ですか!?」
「言ったそばから転ぶなんて・・・」
「大丈夫。つまずいちゃったwwじゃあ、行ってきま~す!」
「いってらっしゃい・・・」
美咲さんを見送った後、私と雪村は学校へと向かった。
って・・
「あれ?雪村、家に戻らなくていいの?」
「戻るよ。でも、ここの近くだから。今から行くよ」
「そっか」
「先に行ってて。すぐに追いつくから」
「うん。分かった」
私は先に学校へと向かうのであった。
数分後。
「・・・ん?」
ふと後ろを振り向いた。後ろには誰もいない。
「気のせいかな?」
誰かに見られている気が・・。こんなこと・・・前にもあった気がする。
これも・・・・・気のせい?
(忘れているが、彼女は雪村にストーカー(本人自称監視)されていたのだ)
怖いな。気のせいであってほしいな・・・と思っていたその時!
ガシッ!
「ひぃっ!?」
誰かに肩を掴まれた。そして恐る恐る後ろを振り向くと・・雪村だった。
「なにびびってるの?」
「・・・はぁ。よかった」
「なに?昨日のDVDの影響?」
「うっ、ううん。そういうわけじゃなくて・・・その。誰かに見られてる感じがしたからちょっと。・・・・なんて、気のせいかもしれないけど」
「・・・・」
「ごっ、ごめんね。変なこと言っちゃって。行こう」
「(・・・気のせい。ね)」
私がさっさと学校へと向かい歩いている時、雪村は後ろを振り向きじっと見る。
誰もいない道をただじっと見ていた。
「雪村?どうしたの?」
「・・・なんでもないよ」と前を向いて歩きだした。
それは・・・気のせいじゃないことに。
まだ。彼は気づいていなかったのでした。




