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魔法師Mの物語  作者:
第二章 記憶喪失と兄妹関係
53/222

監視と護衛とどう違うのだろうと疑問に思う女子高生

翌日の朝6時。

一人の少年がある部屋を訪れて、鍵を差し込みガチャンと扉を開ける。

 

「・・・んっ」物音で目が覚め、ベッドから起き上がった私は台所へと足を運ぶ。

すると台所に人影が・・・「あっ、起きたんだね」とそこにいたのは雪村であった。

わけがわからず、「なに、してるの?」と聞く。


「見て分かんないの?朝食だよ。ほらさっさと着替えて用意してきて」

雪村は私の背中を押して部屋へと戻した後、ささっと台所へ向かった。


「これは、いったい・・・」

とりあえず。制服に着替えて顔を洗ってと準備を済ませて台所へと入ったら、雪村は朝食をテーブルに置いて待っていた。


なんだろう。この違和感は・・・。と思っていたら「なにぼーっとしてるの?食べなよ」と雪村に

言われあわてて椅子に座って「いっ、いただきます」と朝食を食べる。


「美味しい」

「トーストぐらい誰にでも焼けるでしょ」

「そうだけど・・・」

「それより、早く食べちゃいなよ」

「うん」

といってもまだ6時30分なんだけど・・・。

それから数分後に部屋を出て学校へと向かった。


「今日は・・・後ろじゃないんだね」

「そうしたいんだけど」

「?」

「監視から護衛に変わったから、出来る限り側についてろってさ」

それって、どう違うんだろ?と思ったけれど、ここはあえて聞かない方が良いと思った。


「言っとくけどこれも工藤さんに言われたってだけだからね。勘違いしないで」

「うん。わかってるよ?」

「・・そっ。だったらいいけど」

「??」


しばらくして学校へと到着した後、「僕は2年の特進だから、帰る時はそこへよって」と

下駄箱で雪村と別れた。すると、後ろから「工藤さん」と声を掛けられる。


「おはよう。身体大丈夫?入院したって聞いたけど」

「うん。大丈夫だよ。心配かけてごめんね」

「それなら良かった。みんな心配してたんだよ。ねぇねぇ、さっきの人ってストーカーだよ

ね?一緒に歩いて来たの?」

「えっと・・・」


雪村と別れる前にこう話していたのを思い出す。

「あとそれから。僕、学校内じゃあんたのストーカーだって噂が広まってるらしいけど。

僕は仕事で監視してただけで決してストーカーじゃないから。それと、クラスメイトとかに僕達のことを聞かれたら、なんとかごまかしておいてね」と言われていたのだ。


「たまたま話すことがあって途中から一緒に来たんだよ」

「そうなんだ。でも気を付けてね。最近物騒だから、何かあったら相談してね」

「うん。ありがとう」

・・なんとかごまかせただろうか。とこの時はほっとしていた。


が、南條さん。だけでなくほかの人も目撃してたわけで・・・


放課後、掃除が終わってすぐに2年特進の教室へと足を運んだ。

2年の教室はたぶん初めて行くのかな?と思いながらも特進の教室を探した。


「ここだ。えっと・・・あっ」

教室の左端、一番前の席に雪村らしき人物がいた。しかし、ほかに人もいるし、勝手に中に入るのも、と思っていた時だった。


「雪村、彼女が来てるぞ」と近くにいた先輩が雪村に大きく叫んだ。

「あっ。ごめんなさい」

私はびっくりしていたがとりあえずお辞儀をする。

「そうびびらなくてもいいって。入りなよ」と外見によらず良い人っぽいと思った。

夜見さんに似たような人で、世の中は狭いとも思うほどに・・・。

「お邪魔します・・・」

お言葉に甘えて教室の中へと恐る恐る入って行った。


「もう少し待っててくれる?日直なんだ」

「あっ、うん。じゃあ外で・・「ここで待ってろよ。すぐ戻ってくるだろ、雪村」

「でも・・」

「沼口の言う通り、ここで待っててくれる?外だと余計に目立つしね」

「目立つ?」

どういう意味だろう?と思ったとき、その疑問はすぐとける。


「みんな噂してるからな~。ここにいた方がいいと思うぜ」

「じゃあ、職員室行ってくるから沼口悪いけど頼める?どうせ暇でしょ?」

「暇ってお前なぁ~まぁいいよ。任せとけ」

「それじゃあ」

雪村は日誌を持って職員室へと向かうため教室を出て行った。

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