現代に戻った彼女に襲いかかる、激しい頭痛
まさかとは思うけど、工藤さんのお父さんだったりして。
でも苗字一緒ってだけで別人ってこともあるけど・・・
「なんで君らはそこまでして彼女を助けようとする?もはや君たちが来たところで彼女は手遅れ。もう普通の魔法師(人間)ではないんだよ?」
「そんなことはない。たとえ貴様のくだらない実験のせいで人間でなくなったとしても、私は元の彼女を取り戻す!」
「くだらないねぇ!!」
バシッ!!!!!!!!!
これ、どうなるんだろう。すでに建物燃えてるし・・・助かるんだよね??
バシッ!バシッ!!バシッ!!
その頃・・現代
「今頃どの記憶たどってるだろうね~」
「無駄口叩くな!!」
バシッ!!!!
「おじさん。帰ってこないね」
「大丈夫だよ、工藤さんは強いから」
「・・・」
私は嫌な予感がした。とてつもなく嫌な感じが・・・
「私、おじさんの様子見てくる!!」
「えっ、ちょっと待って!!!!!」
バシッバシッバシッバシッ!
「しつこいね。いい加減にしてよね!!」
すると黒井博士は杖を大きく振りかざそうとした。まずい!と雪村が思わず手を杖の方へと伸ばすと、バシッ!!!!!!と大きな音がはじけてその勢いで倒れてしまう。
「なんだ、これは?!」
黒井博士は驚いていた。閉じていた目を開けると彼らは雪村の方を向いている。
「えっ、見えてるの?」
「お前は誰だ?なぜここに?!」
バシッ!!!
「早く逃げろ!」
「そういうわけにはいきませんよ」
雪村は彼に加勢することに決めた。過去だからと思っていたけれど、工藤さんのお父さんなら助けないわけにはいかない。
雪村は黒井の足を止める。地面を瞬く間に凍らせてしまった。
「くそっ!!」
「おじさん!!!」と後ろから声が。
と、その時「くらえ!!」と彼に向かって黒井博士が攻撃を仕掛ようとする。
「おじさん!」
私はレッドアイを使って、黒井博士に足蹴りする。が、「ぐわっ!」と攻撃を避けきれずあたってしまう。
「あんた・・・だよね?」
「・・・ゆき、むら?」
曖昧だが、名前が出てきた。私は、彼を知っている。
それを聞いて、「そっか。やっぱりね」と意味深げな言葉を口にする。私はそれがどういう意味なのか分かっていなかった。
「いっ、痛い・・・」
「君、この子を知ってるの?」
「その前に僕達この人に用があるんですよ」と雪村は黒井博士を起こして「ここからの帰り方、教えてくれるかな?」と聞いた。
「なんのことだ?」
「僕達は未来から来た。あんたの魔法なんだから帰る方法ぐらい分かるでしょ?」
「なるほど・・・そういうことか。でも教えないよ」
教える気は全くないみたいだ。
どうしたらいいものかと思っていた時だった。
「力輝っ!」
そこへ、聞き覚えのある声が聞えてきた。なんだ?と誰もが思ったとき、どこからか大きな穴が出現。
「無事か、二人とも!?」
「橋屋さん!」
「あとは任せろ。二人は早く」
「力輝、雪村急げ。時間がない!」と橋屋は力輝を引っ張って連れて行き、雪村は一人で入って行く、
「おじさん!!」
私は彼の後ろ姿しか見ることができなかった。
「工藤さん。雪村達を救出しました」
「ご苦労だった。こちらもなんとか片づけたところだ」
こうして現代に戻ってきた私達。小さかった身体も時間共に徐々に戻っていった。が・・・・・
「っ!?・・・痛いっ!!!」
突然頭が痛みだした。
「痛い・・頭が・・・・」
頭が、がんがんする。なにこれ・・っ?!
バタン!!
「力輝!??」
私は突如気を失ってしまった。




