ストーカーの目的
「俺はね。工藤さんと一緒にいるあんたが邪魔で邪魔で仕方がなかったんだよ」
「えっ?」
工藤・・・・さん?
「工藤さんって・・・」
「はぁ!?とぼけてんの!??アホなの!?あんたの教育係の工藤棗さんだよ!!!」
「(ここでは、私の苗字も工藤さんなんですけど・・・)」
「話聞けば、朝起こしてもらったりご飯作ってもらったり、勉強教えてもらったり訓練してもらったりしてるらしいじゃないか!?あの工藤さんにだぞ!??工藤さんはあの容姿で大学生でしかも研究所内では上層部でも期待の星の人、僕にとっては雲の上の人なんだぞ!!なんて羨ましい!!!僕はあんたが憎いし、むかつくし、一緒にいる姿見るだけでいらいらするんだよ!!!」
どこか失礼なこと言ってたような気がするけど、まぁいいでしょう。
「とにかく!あんたがいると邪魔なの!!だから・・・」
「っ!?」
「消えてよね・・・」
魔法っ!?
逃げなきゃ!!!
「逃げられないよ。凍結の大地!!」
扉の方へと走るが間に合わず、周りが凍り始めた。
それと同時に足元から・・・・
「うっ、動けない・・」
「一生の眠りにつけばいい」
身体が凍って・・・・
「くっ、工藤・・さ・・ん・・・」
バンッ!!!
「っ!?」
凍りついた扉が勢いよく飛ばされてしまった。
…誰?
そこで私は気を失った。
「・・・・うっ・・・」
重たい目をゆっくりと開く。
「良かった。気が付いた」
「(美咲さん?)」
「力輝ちゃん、目が覚めたよ!」
ここ、私の部屋?
「大丈夫?寒くない?」
「・・・は・・い」
「良かった・・・」
「俺達がもうちょい来るの遅かったら大変だったんだぞ」
「・・・・ごめん・・なさい」
頭が・・・痛い。
どうしてだろう?
どうして・・・こんなに頭が・・
「力輝ちゃん?」
「どうしたどうした?」
「っ!?おい、聞こえるか!?」
橋屋さんに肩を掴まれるがそれも分かっていなくて、次第に意識が遠くなり視界がぼやけていった。




