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魔法師Mの物語  作者:
第五章 それぞれの恋心と最終回
221/222

最悪の結末

「力輝さんが行くなら、私も行きます!私も連れて行ってください!」←桜子

 「えっ、でも・・・・」←力輝

 「私も魔法師です。それに真さん達がすごく心配です。お願いします!」←桜子

 「・・・わかりました。やってみますので、私に捕まっててください」←力輝

 「はい!」←桜子


 力輝は、意識を集中させて『レッドアイ』を発動させた。


 「・・・どうして?できないだなんて」←力輝

 「もう一回!もう一回です!」←桜子

 「はい!」←力輝

 

 集中しろ。集中するんだ・・・そう言い聞かせてもう一度、『レッドアイ発動』


 すると、今度はしっかりと発動させて瞬間移動した。

 

 「うわぁっ!?」←力輝

 「きゃあっ!?」←桜子


 瞬間移動には成功したものの着地は失敗し、転んでしまった二人。


 「いたたたたっ・・・」←桜子

 「二人共、大丈夫?!」←影富

 「先輩、真さんは!?真さんはどこです!?」←桜子

 「あそこ」←影富


 桜子は影富先輩が指さした方向に目を向ける。そこには夜見さんと戦う彼の姿。怒り狂った証拠に建物が凍りつき、そこだけ氷の国のようだった。


 「あのままだと、魔法力が尽きてしまう。早く夜見君を止めないと・・・」

 「私が行きます!先輩、力輝さんを・・・・って、力輝さん!?力輝さん、どこ!?」←桜子


 「氷浦さん、踏んでる!」←影富

 「えっ!?あああ!?力輝さん!???」←桜子

 桜子の下敷きになった力輝は、気を失ってしまっていた。

 あわてて力輝を抱きかかえて「しっかりしてください!力輝さん!目を開けてください!力輝さーん!」←桜子


 

 そうしている間にも雪村と夜見さんの戦闘は続く。

 怒りに身を任せた雪村の魔法力はもうそろそろ限界へと近づいていた。

 「雪村、お前そろそろやばいんだろ。いい加減覚悟を決めろよ!」←夜見

 「誰がっ!こんなところで死ぬもんか!」←雪村


 『shadowtrap』

 雪村は影に足をとられて思いっきり頭を地面に打ってしまう。

 「うっ・・・」←雪村

 そのせいで頭から血が出て、視界もよく見えない。意識が朦朧としていた。


 「力輝さん、起きてください!」←桜子

 「うっ・・ううっ・・・先輩?っ!?雪村は!?」←力輝

 「大変!誰か夜見君を止めて!雪村君がっ!?」←影富

 

 「っ!?真さん、大変」←桜子

 「工藤さん、お願い止めて!!」←影富

 「言われなくても止めますよ!!!」←力輝


 力輝はレッドアイを発動しようとしたが、「くそっ、こんな時に!?」といらいらしながら走り出した。


 「力輝さん!」←桜子

 「ダメだ。もう間に合わない」←影富


 「雪村。許してくれ・・・・っうわああああ!!!!?」←夜見

 夜見さんが槍で雪村の心臓を思いっきり突き刺そうとしたその時だった。


 レッドアイ発動!

 「っ!?なにっ」←夜見

 「やめろぉーーー!!!」←力輝

 

 力輝は瞬間移動で夜見さんの所まで行き、夜見さんに抱きついた。

 その勢いで・・・

 「ぐはっ!?」←力輝

 「(しまった!?)」←夜見

 

 バタン!!

 「力輝さん!?」←桜子

 「雪村君!??」←影富

 

 「うっ・・・あれ?・・・(夜見先輩は?)」←雪村

 「雪村君、大丈夫!?しっかり」←影富

 「・・・先輩?」←雪村


 「力輝さん、しっかりしてください!力輝さん!」←桜子

 「力輝?」←雪村

 雪村はゆっくりと身体を起き上がり、桜子の方を見ると・・・「っ!?」

 「どうしましょう。出血が・・・影富先輩、救急車を!」←桜子

 「今さっき連絡したから。すぐ来るって言ってるから」←影富

 「力輝・・・・」←雪村


 「雪村君、落ち着いて。工藤さんはまだ死んだわけじゃないから。落ち着いて」←影富

 

 夜見さんは、力輝を殺すつもりなどなかった。

 瞬間移動した彼女に驚いて、思わずやりを彼女の方へと向けたせいで思い切り

 彼女の腹部を貫通してしまったのだ。


 「俺は・・・なんてことを・・・(力輝ちゃんを殺すつもりなんて・・・なかったのに)」

 彼は本気の涙を浮かべていた。そして後悔した・・・。


 

 それから五分後に救急車が到着し、全員病院へと搬送された。

 


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