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魔法師Mの物語  作者:
第五章 それぞれの恋心と最終回
215/222

影富岬は何かを企んでいる?

その翌日、力輝は南條さんに相談することにした。

 正直、誕生日プレゼントなんて渡したことがない彼女にとっては難関なものだった。

 告白するのもあの手を使っただけあって、どれもレベルが高いのだ。


 「誕生日プレゼントかぁ~。私、男の人にプレゼントなんてしたことないから

 ちょっとわかんないな。それに、欲しい物が特にないともなると・・・・」


 「やっぱり、そうだよね。欲しい物がこれといってないんじゃ・・」←力輝

 「雪村先輩はどうするんだろ?」←南條

 「それが・・・昨日いろいろありまして、朝全然口を聞いてなくて」←力輝


 喧嘩、というよりは単なる嫉妬心なのだが

 力輝は雪村が怒っているのは、別のことだと思い込んでいるようで、少し落ち込んでいたのだ。桜子には「大丈夫ですよ」と励まされたが、あれだけふくれっ面なのを見るのは気まずかった。


 「そうなんだ。大丈夫なの?」←南條

 「うん。とりあえずこの件が収まったら仲直りしたいと思ってて」←力輝

 「そっか。それだったらいいんだけど」←南條

 「何かいいプレゼントはないかな?」←力輝


 さすがに桜子には聞けない。雪村と同じクラスだし、何言われるか分からない。沼口先輩はちょっと頼りなさそう。というか・・・誕生日プレゼントのセンスが想像つかないし、雪村の友人ともあってしゃべりそうだし・・・。


 と、まったく信用されていないかわいそうな沼口先輩。

 

 「あっ、影富先輩は?女子力高いし!」←南條

 「えっ・・・でも、あの人も誕生日プレゼント渡すかもだし」←影富

 

 それに、なんだかんだでどこかでおしゃべりしそう。

 「とにかく聞いてみよう。まだ間に合うって!」←南條

 「あっ。南條さん。分かったからそんなに引っ張らないで!」←力輝


 ~3年A組~

 「やぁ~お二人さん。そろそろ来ると思ってたよ」←影富

 「影富先輩、貴方はいったい・・・」←力輝

  

 勘では済まされないレベルの影富先輩は、力輝達が来るのを想定していたかのようにすぐに現れた。南條さんはそんなこと気にせずに本題を彼に話す。


 「棗さんの誕生日プレゼント?・・・本人に聞いたんじゃないの?」←影富

 「いや。それが特になしということで」←力輝

 「あぁ~なるほどね。それで悩んでるのか。それだったらお菓子とかどう?

 誕生日ケーキとか」←影富

 「・・・ケーキ?ですか?」←力輝

 「そそ。工藤さん、お菓子とか作ったことある?」←影富

 「いえ。料理はするんですけど、お菓子とかは」←力輝

 「そうなんだ。じゃあ僕の家で練習する?訓練がない日にでも遊びに来て。南條さんも良かったら」←影富

 「あっ、はい!喜んで!」←南條


 「先輩・・・何を企んでるんですか?」←力輝

 「えっ?僕はただ工藤さんに協力したいだけだよ?変なこと言うね」←影富


 影富先輩があまりにも優しすぎて、力輝はこの人が心の奥で何か企んでいるのではないかと思ったのだ。


 だが、それは彼にしかわからない・・・・。

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