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魔法師Mの物語  作者:
第五章 それぞれの恋心と最終回
212/222

命名:松岡秀(まつおかすぐる)と松岡駿(まつおかまさる)

コントロール室を離れて、会議室へと移る二人と松岡さん。

 力輝と雪村は彼らについてきてほしいと頼まれて仕方なく着いていくことになった。


 ~会議室~

 「二人は高校生なんでしょ?協力してほしいの」←すぐる

 「なにを?」←雪村

 「僕達ね、下の名前の漢字がないの」←すぐる


 それを聞いた二人は「?」を浮かべる。

 「すみません。すぐるが言いたいのは、僕達の名前を漢字で登録したいから

 お二人に僕達にぴったりの漢字を探してほしい。ということなんです」←まさる


 「辞書で引いて決めればいいじゃない」←雪村

 「雪村君は冷たいわね~」←松岡

 「ほっといてください。それなら名付け親に決めてもらいなよ。いるんでしょ?」←雪村

 「お兄さん僕達は自分で決めたいんだよ」←すぐる

 「他の人に決められたくない。それに僕達の名付け親は、すでにこの世にはいません」


 「・・・そう」←雪村

 少し暗い話になってしまったのを察し、雪村は黙り込んでしまう。


 「僕達はね。元々、1人の人間として生まれてきたんだ」←すぐる

 「えっ?」←力輝


 「あら。そんなこと、この二人に話していいの?怒られない?」←松岡

 「すぐる・・・」←まさる

 「いいじゃない。それに松岡さんだって僕達が普通の魔法師じゃないこと話してるし大丈夫だよ」←すぐる

 「あら。これじゃあ何も言えないわね」と松岡さんはお手上げになった。


 「あの・・・元々1人の人間だったってどういうことですか?」←力輝

 「聞いた通りよ。彼らは生まれた時、1人の人間として誕生したの。だけど、魔法力検査の際にとんでもない魔法力を持っていることが判明してね。このまま成長して大人になるまでに身体が持つか分からないし、一歩踏み外せば世界が大変なことになることを恐れて・・・ある魔法師が彼を二つに分解したの」←松岡


 「分解?」←力輝

 「魔法師でも能力は一人一人違うだろ?まだ僕達が見たこともない魔法を使う奴だってこの世界にはたくさんいる」←雪村

 「そう。詳しくは言えないけれど、魔法力を半分に分けることが出来た。そして名前は彼らを産んだ母親に「ゆうと名付けられ・・その約一週間後に母親は息を引き取ったってわけ。優という漢字には「すぐれる・まさる」とも読めるので、二人になった彼をすぐる・まさるにしたってわけ」←松岡


 「だから、僕達に協力して」←すぐる

 「お願いします」←まさる


 「だから、辞書引けって」←雪村

 「雪村。協力してあげようよ」←力輝

 「ほら。彼女もそう言ってるんだから手伝ってあげなさいよ」←松岡

 「松岡さんがやればいいでしょ?」←雪村

 「私、こういうのは苦手だから」←松岡


 結局・・・

 「すぐるは「豪・秀・賢」。まさるは「勝・傑・健・駿」とかが合いそうだけど」←雪村

 「ちょっと、なんでまさるの漢字が多いの!?」←すぐる

 「お前、どう見ても「偉・英・卓・俊」とかってイメージないだろ?」←雪村

 「(漢字っていっぱいあるんだな・・・)」←力輝


 「お姉さん。僕はどれがいいと思いますか?」←まさる

 「えっ?う~ん~そうだね。・・・・駿かな?」と力輝は「駿」の漢字を指さす。


 「あっ、まさるずるいよ!」←すぐる

 「邁←これとかどう?」←雪村

 「っ!?難しくて書けないよ!?」←雪村


 「僕、お姉さんの選んだ漢字にします」←まさる

 「えっ?いいの?」←力輝

 「はい。ありがとうございます。良かったらすぐるの漢字も」←まさる

 

 「力輝、こいつのは僕に選ばせて」←雪村

 「まさるずるい!僕もお姉さんに選んでもらいたい!」←すぐる

 松岡さんは4人をくすくすと笑いをこらえながら見ていた。


 結果

 すぐるは、「松岡秀まつおかすぐる

 まさるは、「松岡駿まつおかまさる。ということになった。


 「二人共、助かったわ。じゃあ、また会いましょう」←松岡

 「お姉さん達、またね!」←秀

 「ありがとうございました」←駿


 こうして二人は松岡さんに連れられて力輝と雪村にお別れしたのでありました。


 「あぁ~あ。疲れた」←雪村

 「お疲れ様です」←力輝

 

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