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魔法師Mの物語  作者:
第五章 それぞれの恋心と最終回
203/222

橋屋恭也の告白2 

「どうして・・そんなことを?」←力輝

 「影富に聞いたんだけど・・・その、まだ入院してる時、工藤さんが力輝ちゃんとキスしてるところを見たって」←橋屋


 それを聞いた力輝は顔を真っ赤にした。

 「(みみみみみ、見られてた!?????)」←力輝

 力輝はパニックを起こしてしまう。


 「落ち着いて!」と橋屋さんは力輝の近くまで行き、なだめるように声を掛けた。

 

 「・・・」←力輝

 「俺、それ聞いた時すごく落ち込んだんだ。信じられなくて・・・そうじゃなくて欲しいって思ったんだ」

 「橋屋さん。もしかして・・・工藤さんのこと「いや待って!違う!違うんだ!」

 「でも落ち込んだってさっき「それは力輝ちゃんと工藤さんがキスしたってことが信じられなくて。それで・・・・その・・・」



 「力輝ちゃんが、工藤さんのことが好きなら・・・俺はもうダメだなって」

 「・・?」←力輝

 「つまり・・・俺も、力輝ちゃんのことが・・・好き・・です」←橋屋

 「・・・ごめんなさい」←力輝

 「謝らなくていいから!というかいうつもりなかったし・・・それに相手は工藤さんだからかないっこないって思ってたし」←橋屋


 橋屋さんは無理をしていた。

 本当はすごく悔しいのだが、彼女に情けない姿を見せたくなかったから

 あえて大丈夫なふりをしていた。

 

 「でも私、工藤さんじゃなくて・・・雪村が好きなんです」←力輝

 「えっ!?」←橋屋

 

 「昨日雪村に自分の気持ちを伝えるために影富先輩からもらった物を食べて・・・伝えたんですけど・・・返事もらえてなくて」←力輝

 「(なにを食べたんだ?)」

 

 「それって雪村に告白したってこと?」←橋屋

 「・・・たぶん?」←力輝


 告白なのかどうなのか分からないらしい彼女に橋屋さんは、告白じゃなかったらいったいなにを伝えたのだろう?と考えていた。

 

 「食べ物を使うなとも言われました。・・・自分で言わなきゃダメだって。

 やっぱり、あの人の方がいいのかな?」←力輝

 あの人というのは、桜子のことである。

 それは橋屋さんでも分かっていた。ほかに誰が当てはまるであろう、あのお嬢様に。



 「俺、工藤さんなら仕方ないってあきらめてたけど・・・相手が雪村なら」

 「?」

 「まだ、俺にもチャンスはあるよね?」

 「・・・同じこと言ってる」

 「えっ?」

 「なんでもありません」


 ガチャン

 「っ!?」←力輝・橋屋

 

 「力輝さん、お見舞いに来ました!」と桜子がやって来た。

 そして後ろに雪村の姿が・・・

 

 

 「力輝さん、ご気分はいかがですか?」←桜子

 「まだ気持ち悪い・・・」←力輝

 「そうですか?それはお辛いですね・・・これ薬局屋さんで買ってきたんです」と持っていた袋から薬を取り出して見せる。

 「あっ、ありがとうございます」←力輝


 「橋屋先輩」

 「なっ、なんだ?」

 「相手が工藤さんじゃないからって、そんな簡単にはいきませんよ?」

 「っ!?お前まさか聞いてたのか!?」←橋屋

 「僕が聞いたのは、先輩が力輝に告白してるところからですけど」

 「(タイミング悪い・・・)」

 

 「真さん、すごく心配していたんですよ?授業中もずっと研究所の方を眺めていました。あっ、あと・・・・影富先輩は首をしめてやった。とかいってました」

 「くびをしめた?」←力輝


 「とにかく、俺はあきらめないからな」

 

 橋屋さんは雪村にそう宣言して部屋から出て行った。

 

 「あら~力輝さん、もてもてですね」←桜子

 「・・・・・」←力輝

 「具合は?」←雪村

 「まだ気持ち悪くて」←力輝

 「影富先輩がいうには明日になったら治るかもってさ。それが続くようなら病院行けって」←雪村

 「・・・はい」←力輝

 

 「じゃあ、僕訓練あるから行くね?桜子はどうする?1人で帰る?」←雪村

 「もう少し力輝さんとお話がしたいので、それが終わったら帰ります」←桜子

 「そっ。じゃあね」←雪村


 ガチャンと扉を閉めて雪村は訓練室へと向かっていった。

 

 ~回想~

 桜子が薬局に行くということで1人で研究所へ戻った雪村は力輝の部屋の前で

 立ち止まり、少し扉を音を立てずに開ける。

 

 そうすると橋屋さんと力輝が話しているのが見えた。

 

 「工藤さんのことが好きなの?」と聞くところから雪村は聞いていたのだ。


 

 「(まさか、工藤さんも・・・・)」←雪村


 「はぁ・・。あんなやつのどこがいいんだか・・・」←雪村

 そういう彼はまたしても大きな悩みを抱えたのであった。

 


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