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魔法師Mの物語  作者:
第四章 雪村真と氷浦家
183/222

小さな身体と大きな心

「一般魔法師如きが、これ以上好き勝手にさせてたまるか!

 こいつは木野原のために必要な大事な駒だ。渡してたまるか!」←木野原

 

 「どうでもいいけど、そこどいてよ?通れないじゃん」←雪村

 「このクソガキがぁ!」←木野原


 木野原は大きな竜巻を雪村に向かって攻撃する。

 それをかわす雪村。「うわぁ~めんどくさっ」と言いながら。


 「悪いけど、維持でも通らせてもらうよ?」←雪村

 雪村は手のひらに氷玉を作りだし、それをスティック状に尖らせて木野原に攻撃する。

 しかし彼の創り出す風で彼のところまで届かない。


 「俺に敵うと本気で思っているのか?一般魔法師如きが!」←木野原


 『風花ふうか』発動!!!

 

 建物の中であるはずが、風が出来るにつれて花びらがどこからか風の中で出てくる。しかしそれは人を魅了するためのトリックにすぎなかった。


 花びらかと思いきや、それは鋭くとがった刃物

 雪村は油断して頬をその花びらでかすってしまう。

 

 「っ!?」←雪村

 

 力輝は雪村と木野原の戦いをただ見守っていた。

 ブレスレットを使用し戦闘服を着用するも、レッドアイはまだ使えないこの状況ではなにも役に立たない。

 

 「(どうすればいい・・・私はいったいどうすればいい・・)」←力輝

 

 雪村は木野原とまだやりあっている。

 苦戦している状況だ。氷と風ではどちらかといえば風の方が有利だと考えられる。

 

 「どうした!とっととかかってこい!」←木野原

 それを知っていての挑発か木野原はどんどん攻撃をしかけて追い詰めようとする。

 

 「っ!?(くそっ。やっぱりこいつとの勝負めんどくさい!)」←雪村

 「諦めろ、雪村。力輝は我々木野原を魔法師一族のさらに上に立たせる存在として俺の嫁になるのだ」←木野原

 

 それを聞いて雪村は「はっ!??」と驚いた。

 「なにそれ?」←雪村

 

 「力輝は天龍寺家の子孫だ。木野原としては、彼女を木野原家の嫁として籍を入れることにより、木野原家を有栖川・神明・月ノ宮よりもさらに超えた魔法師一族だと世間に知らしめることができる!父上は力輝をどんな手を使ってでも俺と力輝を結婚させると、明日の昼にこの家で結婚式を挙げると命令された」←木野原

 

 誰もが、木野原の発言に耳を傾けた。

 争いを一時中断してまでも・・・・。


 「じゃあ、まさかあのガラスケースに入っているのって・・・」←雪村

 彼が指さしたところにはガラスケースに入ってあるウエディングドレスがあった。

 強化ガラス素材で作られたガラスケースは傷一つもついていない。


 「そうだ。明日のために用意したあいつのウエディングドレスだ」←木野原

 「おいおい。マジかよ・・・・」←夜見

 「認めん・・・・俺は認めないぞ!力輝はまだ16だ。結婚できる年齢に達してはいるが、まだ早すぎる!拉致監禁、本人承諾なしの政略結婚など俺は認めないぞ!!仮に本人の承諾を得ていたとしても、誰がお前なんかに力輝を嫁にやるものか!!そんなの俺が許さん!」←工藤

 

 工藤さんのお怒りが爆発した。

 教育係というよりも、父親に近い存在となった彼。力輝のことを雪村の次に心配していたのは工藤さんだ。そのため、無事な姿を見てほっとしていたのに、まさかの木野原

 が力輝を自分たちの家のために結婚させられる話を聞いて文句が止まらない。

 

 さすがの雪村も工藤さんに引いていた。

 夜見さんはやれやれという顔で見ている。

 

 「お前は力輝の親ではないだろ?なぜそこまで言う」←木野原

 「関係ない。あいつは俺にとって大切な家族だ。だから、お前に力輝はやらん!」←工藤

 

 もはや、工藤さんは木野原を倒す気満々だった。

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