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魔法師Mの物語  作者:
第四章 雪村真と氷浦家
181/222

力輝の救出作戦

「本当にその方法で、力輝がいる場所が分かるの?信じられないんだけど」←雪村

 

 雪村は桜子の話にはあまり乗り気ではなかった。

 それでも今どういう状況に置かれている彼女のことが心配ではないというわけではない。

 

 「私も一度も使ったことがないので、とても緊張しています」←桜子

 「それならもっと信じられないんだけど・・・」←雪村

 というより、一度も使ったことのない方法をよくも使う気になったのが不思議だと雪村は思った。


 「でも、やります!」と桜子は雪村に近づいて思いっきり背伸びをする。


 「えっ、ちょっ・・・」←雪村

 しかし、彼が想像してたのとは違っていた。おでことおでこをくっつけただけであった。


 「いいですか、真さん。これまで力輝さんと過ごしてきたことを思い出してみてください」

 「思い出すって・・・まさか脳内映像で捜索するとか言わないよね?」←雪村

 「いいから思い出して!」←桜子

 桜子が命令口調になった途端、「・・はい」と雪村はあっさりと従った。


 桜子の言う通り、雪村が力輝のこれまで過ごしてきたことを思い出す。

 初めて会った日のこと、それから毎日のように見てきた。怪物と黒井博士による過去廻りによる記憶喪失。監視から護衛になってから段々と距離が縮まっていく中での騒動と記憶が戻ってからまたしても距離が離れていく。それでも・・・・彼らはあの日よりも・・・・。


 

 「ずいぶんたくさんありますね。やっぱり私は彼女にはかなわないのでしょうか・・・」

 「なんか知らないけど、勝手に見るなよ」←雪村

 「これは彼女を居場所を知るためには重要なものなんですよ」←桜子

 「まだ見つからないの?やっぱり無理なんじゃない?」←雪村

 

 「・・・」←桜子

 「・・・桜子?」←雪村

 「っ!?いました。場所は●△■市○○の大きな屋敷です!

 真さん、力輝さんはオートロックのかかった会議室の部屋に閉じ込められ

 ています!急いでください!なにかの儀式が始まる可能性があります」←桜子

 「なんだよ、儀式って!?」←雪村

 「分かりません。でも急いで!」←桜子

 

 「っていうか●△■って結構距離が・・」←雪村

 「真さん、あれを使ったらいいんじゃないですか?」←桜子

 桜子が指差したのはバイク。

 

 「僕、免許持ってないんだけど?」←雪村

 「そんなこと言っている場合ですか!?」←桜子

 「僕、刑務所行きは嫌だ」←雪村

 「貴方は力輝さんよりもご自分の将来を優先するんですか!?」←桜子

 「そういわれると・・・でも、無免許運転はダメ。犯罪だから」←雪村

 「このヘタレ!」←桜子

 「ヘタレ言うなっ!」←雪村

 

 「お前らくだらない喧嘩すんなっ!」←火浦

 「おまえは(あなたは)黙ってて!!」←雪村・桜子

 

 「だったら自分たちでなにか乗り物でも作ればいいじゃねぇか」←火浦

 「あっ!?」←桜子・雪村


 

 そして出来上がったのが・・・氷でできたソリにドラム缶をとりつけた簡単な物。

 

 「無事じゃなかったら化けて出るからね!」←雪村

 「安心しろっ。もうしねぇよ。それに木野原には頭に来てたしな」←火浦

 

 火浦と協力し、炎魔法で一気に目的地まで飛ばすという作戦だ。


 「じゃあ、頼むよ」←雪村

 「真さん御武運をお祈りします!」←桜子

 「よっしゃ。行くぜ!!!!!!!!!」←火浦


 「炎上氷」発動!!!!!!!

 

 ドカ――――――ン!!!!!!!!!!!!!!


 「うわあああああっ!?(やっぱり無理だよこれ!???)」←雪村


 雪村がもぐりこんだドラム缶ソリはあっという間に飛んで行ってしまった。

 

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