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魔法師Mの物語  作者:
第四章 雪村真と氷浦家
175/222

慰めるのは良いけど、一緒には寝ないから

桜子が父親との連絡を入れてから二時間後に工藤さんの元へとやってきた。


「父からの話によりますと、力輝さんをさらったのは火浦ひうらという暗殺者アサシンの魔法師一族です。名前は火浦春樹ひうらはるき。年齢的には恐らく成人しているとのことです。火浦とは現在絶縁関係で今もそこにいるかどうかは分からないと言っています」←桜子

 「場所は?」←工藤

 「はい。○○○の●■市×××町に屋敷があったと」←桜子

 「よし。調査員をそこに派遣する」←工藤

 

 

 ~木野原邸~

 医者を呼んできた木野原は診察をしている力輝を見守っていた。

 そして診察の結果は・・


 「最初はこちらの声かけに反応しませんでしたが、少しだけ反応に回復が見られました。恐らく激しい戦闘により脳の判断が一時的に遅れているだけだと考えられます」←医者

 「それなら、大人しくしていれば元に戻るということか?」←木野原

 「それはまだ分かりません。しかし、今は様子を見るしかないですな。身体の傷と魔法力を見ると、相当なダメージを負っている。回復するには最低でも2日はかかるかと思いますよ」←医者

 「なんとかならないのか?」←木野原

 「そういわれてもこればかりはどうしようもありません。今言えることは命に別状はない。ということだけですな」←医者


 医者は執事に連れられて木野原邸を後にした。

 木野原は力輝の元へ戻ってくると、力輝が木野原の方を見ていた。

 いや、扉の方を見ていたのだ。

 

 「どうした?」←木野原

 「・・・」←力輝

 「今日はもう遅いから、寝ろ」←木野原

 木野原がそういうと、コクリと頷きゆっくりとベッドへと倒れた。

 それを見て、医者が言っていたのは本当だと実感した。

 

 「・・また明日来る」と部屋を後にする。

 

 「(・・・きのはら、あした、また、くる)」←力輝

 「なんとしても、治さなくては」←木野原


 

 その頃、雪村は1人、力輝の部屋にいた。

 ベッドのある部屋に座り込んで、深く溜め息をついた。


 「雪村君、なにしてるの?氷浦さんが心配してたよ?」←影富

 そこへ影富先輩が部屋へと入って来た。

 

 「ほっといてください」←雪村

 「ほっておけるわけないでしょ?まだ自分を責めてるの?」←影富

 「だって、僕があいつを一人で行かせたから・・・僕があの時止めていれば」←雪村

 「でもあの時工藤さんが止めてなかったら氷浦さんが連れていかれてたかもしれないよ?」←影富

 「・・・」←雪村

 「雪村君。君は頑張ったよ?だから、そんなに自分を責めちゃだめだ。工藤さんなら大丈夫だよ。それに棗さん達が必至になって火浦を探してるし、絶対大丈夫だから」

 「・・・先輩」←雪村

 「よし、おいで!」←影富

 ぎゅううううう(無理やり抱き締められた雪村)


 「苦しい。先輩っ・・・」←雪村

 「よしよし。今日は僕と一緒に寝よう、雪村君」←影富

 「誰があんたと寝るか!」←雪村


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