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魔法師Mの物語  作者:
第四章 雪村真と氷浦家
174/222

姉妹の真実と力輝の障害

研究所に戻った工藤さん達は、桜子の意識が戻ったという連絡を聞き詳しい事情を聞くことに。


 「真さんっ!力輝さんは!?」←桜子

 思っていたより軽傷だったらしく、ベッドから飛び出して雪村の服を引っ張りながら聞いている桜子。どうやら影富先輩が話したらしい。

 「・・・だめだった。GPSで追ってたんだけど、見つかって工事現場に衣類と一緒に燃やされてた」←雪村

 「そんなっ・・・」←桜子

 「早速で申し訳ないが、聞かせてくれないか?力輝を連れ去った女のことを。何があったかを」←工藤

 「・・・はい」←桜子


 事情説明 省略

 「というわけで、あの人は私とは異母姉妹にあたると・・」←桜子

 「やっぱりそうだったか」←影富

 「私、父に連絡して聞いてみます」←桜子

 「聞いてどうするの?そんなことして、あんたが傷つくだけでしょ?」←雪村

 「じゃあどうしろっていうんですか!?力輝さんに何かあったらどうするんです!?唯一の手がかりは父に聞く以外に方法がない以上、聞くしかないじゃないですか!」←桜子

 「氷浦さん、落ち着いて。雪村君も」←影富

 「影富の言う通りだ。それに氷浦が言っていることも正しい。あの女を身元を知る手がかりは今の所、氷浦の父親だけだ。ここは氷浦に任せるしかない」←工藤

 「・・・」←雪村

 

 

 ~木野原邸~

 「・・・Zzzz」←力輝

 「・・・・」←木野原

 

 火浦に着替えさせた白いワンピ―スに身を包み、ぐっすり眠っている力輝をじっと見つめる木野原。

 

 白雪姫の劇を見て、「こいつは白が似合う」と考え、きっちり寸法も彼女に合わせて作られた特注の品である。

 

 「それにしても良く寝てられるものだ・・起きた時、どんな顔になるか楽しみだな」とニヤニヤと笑っていると、「うっ・・うう」とうなり声を力輝がうなり声をあげる。


 起きるかと思いきや、夢を見ているのか苦しみだした。

 「ううっ・・だれか・・っ・・・うううっ・・・」←力輝

 「(いったいなんの夢を見ているんだ?)」←木野原

 

 だが、力輝はまだ苦しそうな顔で頭を抱えて身体を丸めだした。

 どうしたというのだろう?医者を呼んだ方がいいのか?と様子を見ていた木野原に力輝は「いやああああああああああああーーーー!!!!!!!」と大声を上げて目を覚ました。

 

 「はっ・・はっ・・・はっ・・・はっ」←力輝

 「気が・・ついたか?」←木野原

 さすがの木野原も驚いていたが冷静さを取り戻し、力輝に声を掛ける。

 すると「・・・」、力輝は木野原をじっと見つめているが、なにも言おうとしない。

 

 「安心しろ。ここは俺の家だ。お前に危害を加えるつもりはない」←木野原

 「・・・」←力輝

 「どうした?傷が痛むのか?」と木野原が腕を掴もうとした瞬間だった。

 掴もうとすると力輝はすぐに腕を引っ込めた。

 

 「なにもしない。傷の具合を見るだけだ」←木野原

 「・・・・」←力輝

 そういうと力輝は木野原に大人しく従う。木野原もさすがにこの状況だからということでいちいち聞くことをせず腕の傷を見ていた。

 

 「特に問題なさそうだな。・・・怒ってるのか?先程から黙っているが」←木野原

 「・・・」←力輝

 「しばらくの間、ここにいてくれ。俺にはお前が必要なんだ。だから用事が済んだら必ず研究所に帰す。だから、俺を信じてほしい。ここには俺と信用する人間しかいれないようにしているから安心してくれ」←木野原

 

 力輝はそれでも黙っていた。

 どうもおかしいと思った木野原は力輝にこう質問した。

 

 「おい。お前・・・自分の名前わかるか?」←木野原

 「・・・・」←力輝

 「まさか・・・忘れたなんてこと、ないよな?」←木野原

 「・・・・」←力輝

 

 そのまさかであった。

 

 「待ってろ。すぐ戻る!」←木野原

 木野原はすぐ携帯をし「俺だ。悪いが至急来てくれ!見てもらいたい患者がいる」と連絡を入れた。

 

 1人取り残された力輝は・・

 「・・・(きのはらそうじ)」

 

 なんらかの障害を起こしていたのであった。

 

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