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魔法師Mの物語  作者:
第四章 雪村真と氷浦家
168/222

体育・芸術祭

力輝の学校では体育祭と文化祭を一つにまとめて行う、その名も・・・

 体育・芸術祭。略して「体芸祭たいげいさい」の時期である。


  

 体育の部と芸術の部で別れてA・B・C・Dとで対抗する。学年での競争でもあり、クラスでの競争も兼ねるので負けてはいられないのだ。


 ~お昼休み~

 「雪村君、僕体育の部でリレー走るんだけど一緒にしない?」←影富

 「はぁ?しんどいから嫌ですよ。去年僕リレーしましたし、悪いけど一人で走ってください」←雪村

 「そんなぁ(泣)」←影富

 「力輝と南條は?力輝は体育っぽいけど、南條は芸術?」←雪村

 「そっ、それが・・・・」←力輝


 「はっ!?くじ引きで決めた!?」←雪村

 

 雪村は思わず大声をあげた。

 まさかよりにもよってくじ引きで決めていたとは思わなかったからだ。

 そのせいか二人は先ほどから落ち込んでいる様子だったのはそのためであったのだと確信した。



 「そうなんっすよ・・・よりにもよってお互い苦手分野の方になってしまったという」←南條

 「うわ~なにそれっ。ひどすぎでしょ?担任バカじゃないの?」←雪村

 

 しかし、これには理由があった。あまりにも芸術の部に人が集まりすぎたために怒った担任は生徒の意思ではなく、くじ引きで決めると宣言したのである。こうと決めれば、絶対にするという力輝と南條さんの担任は怒るととても怖い人なのである。

 だがその変わりに体育の部と芸術の部での選択肢は生徒の意思で決められ、多ければじゃんけんで勝った人がその競技に出られるようにした。


 「それで、力輝ちゃんと南條ちゃんは何にしたの?」←沼口

 「障害物競争です。リレーはあまり自信なくて」←南條

 「劇の方に入りました。演技とかできないので裏方に・・」←力輝

 

 「ということは、私と同じですね!力輝さん」←桜子

 「桜子先輩、劇に出るんですか?」←南條

 「圧倒的に劇の方がいいって勧められたんだよね?」←雪村

 「あぁ~確かに向いてそうですよね?ヒロインとか」←力輝

 

 力輝は心なしかあまり賛同したくはないが、彼女がヒロインに向いてそうなのは事実である。それに比べて自分は向いてそうにないとひがんでいた。


 「沼口先輩は何に出るんですか?」←南條

 「俺か?俺はクラス紹介だ」←沼口

 「あー楽そうだね。でも、教室の飾りつけとか片づけめんどくさそう」←雪村

 「雪村、お前はどっちなんだよ?劇か?クラス紹介か?」←沼口

 「劇だよ。クラス紹介がやけに人数多くてさ」←雪村

 

 「どうしてクラス紹介が多いんですか?」←力輝

 「クラス紹介の方に入れば、劇見られるでしょ?写真とか撮るんじゃない?それか録画とか」←雪村

 「あ~なるほど」←南條・力輝

 

 「雪村君、王子様役で出なよ~。カッコいいよ?」←影富

 「やですよ。目立ちたくないし、セリフ覚えるのめんどくさいし、そもそもまだ何やるかだってこれから決めるし」←雪村

 

 「確かになぁ~。お前まともにセリフ覚えなさそうだし」←沼口

 「同感です」←力輝・南條

 「三人共、失礼ですよ!真さんが本気を出せば、一発で劇のセリフなんて覚えられちゃいますよ!」←桜子

 「ごめん。ぜんぜんフォローになってないから。あと僕そんなスキルないし」←雪村

 

 いくら特進だろうとそんなすぐに覚えられる人間などいない。

 いるとすればそれは天才・鬼才と呼ばれるものだ。

 

 「桜子先輩の学校ってどうだったんですか?体育祭・文化祭ってどんな感じだったか教えてください」←南條

 「あっ、それ私も知りたいです」←力輝

 「そんなのあの学校にあるわけないでしょ?」←雪村


 桜子の通っていた学校は魔法学校だったため、普通の学校行事である体育祭・文化祭ではないだろうと雪村は思っていたが、それでも興味はあった。

 

 「私の学校では体育祭というのではなく、フェンシングをしてましたね」←桜子

 「えっ・・・?」←南條・力輝・沼口

 「フェンシングって、あんたらの学校ってオリンピックでもでるの?」←雪村

 「いいえ。そんなことしませんよ?」←桜子

 「他にはなにかないの?その調子だと、新体操とかフィギュアスケートとかもありそうだけど?」

 「真さん、それはさすがにありませんよ」←桜子

 「そう?」←雪村

 「あっ、でも部活ということでしたらありますよ?新体操部とフィギュアスケート部」

 「(あるのかよ!??)」←力輝・南條・雪村・沼口

 「すごいねぇ、本当にオリンピック目指してないの?」←影富

 

 星羅はなんでもありなのか・・・と思う力輝と雪村。

 お金持ち学校すごい・・・と驚きが顔に出ている南條さんであった。


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