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魔法師Mの物語  作者:
第四章 雪村真と氷浦家
149/222

突然現れ、突然の…

~2日目~


 「こんな暑い中、チラシ配りか。大変だな」←木野原

 「なんでここにいるんです?」←力輝

 「部長殿に話を聞いたら、海の家に修行に行ってると聞いてな。面白そうだったから様子を見に来た」←木野原

 「修行・・・って」←力輝


 元々は海へ行こうという話だけだったが、工藤さんが部長にどのように伝えたのかは力輝達にはわからない。

 

 「こんにちわ。その水着可愛いねぇ~」←有栖川

 「どっ、どうも」←力輝

 「身体の調子はどうですか?」←友秀

 「あっ、はい。大丈夫です。あの・・この間は「謝らなくていい。あれは俺達の責任でもある。あんたが謝ることはない」←清一

 「そうだよ。元々の原因はこいつなんだから、いちいち謝らなくていいんだよ。あんたは」←雪村

 

 「でも刀壊しちゃったし」←力輝

 「あれなら心配ない。護身用だから」←清一

 

 それを聞くと護身用じゃなかったらどうなの?って話になるけれど、聞くのがなんだか怖いのでやめておくことにした力輝。


 「それより雪村、なんだその恰好は?」←木野原

 「言っとくけど、女装が趣味とかそういうのじゃないから」←雪村


 

 今日のテーマ「麦わら帽子を被ったワンピースの少女」である。

 ちなみに足と腕などの毛の処理済み。

 

 「でも、よく見ないと分からないもんだな?声聞かないと気が付かなかったわ」←有栖川

 「それ全然嬉しくないんですけど」←雪村

 「とりあえず、お前たちの海の家とやらを見に行ってやるか。チラシを一枚くれ」←木野原

 「あっ、はい。どうぞ」←力輝

 

 「じゃあ、海の家で待つ。早く帰ってこいよ」←木野原

 木野原と共に神明兄弟と有栖川は海の家を目指して歩いて行った。

 

 「なんだ、あいつ。エラそうに」←雪村

 「とりあえずチラシ配り終わらせないとね。さすがにその恰好、恥ずかしいでしょ?」

 今回はたくさんの人がいるし、ちらちら見られているし。


 

 30分後

 チラシを配り終わって帰って来た・・・が。


 「いらっしゃいませ!」←有栖川

 なんと有栖川達が接客をしているのだ。木野原は休憩室でまったりしていたので力輝たちは木野原の元へ向かい事情を聴くことに。


 「おぅ。帰って来たか」←木野原

 「あの・・・これはいったい」←力輝

 「海の家に着いたら工藤君が来てな。人手が足りないから接客に向いてそうな有栖川

 を貸してもらえないかと相談されてな。それで神明兄弟も手伝うという流れになったんだ」←木野原

 「あんたは手伝わないの?」←雪村

 「俺が接客なんてしたら客が逃げるだろう。なにかあれば対処する方へ回ることにしたのさ。その方が俺は向いている」←木野原

 

 

 「(なにかあっちゃこまるんだけど)」

 二人は同じことを思った。


 

 「あぁ、そうだ。お前に話したいことがあるから、この店が終わった後でいい。俺の所に来い」←木野原

 「えっ?」←力輝

 「ダメだよ。またあんなことが起きたら嫌だからね。そんなの僕が許さないよ」←雪村


 雪村は力輝の前に立って木野原に言う。

 

 「それならお前もついてこい。それなら、いいだろ?」←木野原

 「・・・まぁ、それなら。でも、あの時みたいなことは犯すなよ?」←雪村

 「約束しよう」←木野原

 

 それから海の家の手伝いをなんとかこなし、二日目は無事に終わった。

 木野原は海の家の外に出ており、夕陽を見ていた。

 

 「来たな?」←木野原

 「・・・話したいことってなんですか?」←力輝

 雪村は少し距離を置いて力輝の後ろに立っている。

 

 「単刀直入に言う。・・・・工藤力輝、俺と婚約しろ」←木野原

 「・・・・」←力輝

 「なっ!?」←雪村


 木野原の発言に雪村は思わず驚いてしまう。

 しかし、肝心の本人は・・・・「こんやく?」と意味が全く分かっていなかった。


 「(あっ、意味分かってないな。あいつ)」←雪村

 「・・・あの、こんやくってなんですか?」←力輝

 

 さすがの木野原も「事情は察していたがまさかこれほどとは・・・」と頭を抱えている。

 力輝は「えっ?」と混乱しているし、後ろにいる雪村は「かわいそうに」と木野原を見ていた。

 

 「じゃあ、これなら分かるか?・・・俺と結婚を前提にお付き合いしてください」

 「いやです」←力輝

 「(あっ、それはわかるんだ)」←雪村

 「まぁ、答えは分かってはいたがな」←木野原


 「いきなりだね。こいつに魅力があるなんてとても思えないけど」←雪村

 「勘違いするな。俺は父親の命令に従って動いているにすぎない。こんなの・・俺の意思じゃない」←木野原


 「俺だけじゃない、有栖川達もそうだ」←木野原

 「それって・・・こいつのDNAを狙っての事?そんなの許されると思ってるの?」←雪村

 「どういうこと?」←力輝

 

 「魔法師なら珍しくない話さ。自分の魔法力、遺伝子を次の世代に残すため早めの結婚が望ましい。お前のDNAは一般魔法師のレベルを超える貴重な遺伝子だからな」←木野原

 「それで婚約を?」←力輝

 「そうだ。他になにか理由があると思うか?」←木野原


 「そんなの政府が許すはずがない。こいつは政府から研究所へ来たんだ。そんな勝手なことたとえ魔法師一族でも「残念だが、その場合こちらが有利だ。なぜなら・・・彼女は魔法師一族の血を引く人間だからだ」←木野原

 

 

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