表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法師Mの物語  作者:
第三章 記憶回復とレッドアイの暴走
141/222

大切なものは失って気づくもの

「全員、その場を動くなっ!」

 「っ!?」←雪村・木野原

 

 見たところ、特殊部隊らしき人間たちが彼らに銃を向けている。


 「貴様らを拘束する」

 「誰にものを言っている。俺は魔法師一族、木野原家の次期後継者だぞ」←木野原

 「抵抗するなら容赦はしない。それが例え魔法師一族の直系だとしてもだ」

 「ちっ、バカ共がっ!」←木野原


 木野原は魔法攻撃を仕掛ける。

 それを見た特殊部隊の隊長らしき人物は木野原に戦闘攻撃を支持する。



 雪村は動かない力輝をただじっと見ていた。

 そしてこれまでの自分の過去のことを思い返していた。

 

 思い出したくもない忌々しい過去・・・・

 唯一の味方で、一番の心の支えだった母の死。

 そして・・・・・・大切なものを・・・・また・・・


 「僕は・・・・っ、また・・・・・っ!??」


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴォ――――――!!!!


 「うわっ。なんだ?!」

 「これは・・・・まさかっ!?」←木野原


 「・・・・僕をっ・・・・・・・・」

 「奴を止めろ!?」←木野原


 「僕を独りにしないでっ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 すると床から大きな氷の棘が一斉に出てきた。

 そして瞬く間にホテル全体の建物が凍りついていく。


 「やめろっ!そんなことをしても彼女は帰ってこないぞ!・・・ぐわっ!?」←木野原

 

 木野原の声は雪村には届いていない。

 魔力の限界を超えたら魔法は使えない。だが、人には火事場の馬鹿力という言葉がある。


 それと同じようなもので、雪村の感情が魔力を増大させ死ぬまで残りすべての力を使って彼らもろとも道連れにしようとしているのである。


 「くそぉ!どうにかならんのか!」

 「隊長、これ以上防御強化は不可能です!」

 「このままでは全員凍死してしまいます!!」

 

 すでに建物は凍りついて、残りは人間のみが残るこの状況。

 誰もが死を覚悟していた。

 

 

 「・・・・っ。・・・ゆき、むら?」

 「!?」


 すると、近くで声がした。


 「・・・・力輝?」←雪村

 「泣いてるの?」←力輝

 一瞬、錯覚かと思った雪村だが・・・しかし、ちゃんと彼女が目を開けてじっと彼を見ていたのだ。


 「お前・・・なんで?」←雪村

 「ひっくしゅん!・・さむい」←力輝

 「っ!?」←雪村

 

 力輝の言葉で思い出し、雪村は魔法を止める。

 人間への氷漬けはぎりぎりセーフであった。


 「たっ・・助かった・・・」

 特殊部隊はとりあえず一安心だった。


 

 

 それから、力輝たちは特殊部隊に身柄を拘束されそうとしたところを工藤さん達により止められ病院へと運ばれましたとさ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ