魔法師一族、木野原崇司の実力
『火狩の矢!(ひかりのや)』←力輝のレッドアイとの連携で攻撃
木野原が瞬時に左手で台風を作りだし、火狩の矢を阻止する。
本来魔法発動の際はだいたい数十秒。しかし、彼は数秒で台風を作りだし攻撃を回避したのである。これは魔法のランクとレベルにより異なるものの、魔法師一族の血を引く彼は恐らくランク・レベル共に上だろうと確信する。
「魔法はそこそこだが、レッドアイとここまでの連携ならまぁまぁか。お返しだ」←木野原
木野原は左手のひらに小さな風を作り出す。それはだんだん大きくなり次第には刃のようなものが出てき始める。
そして思い切り彼女の方へと投げ飛ばす。
力輝は神明友秀の刀を思いっきり振りかざし、台風を真っ二つにするがすぐに再生してしまう。
「っ!?」←力輝
「無駄だ。神明の伝統刃でもそれを破れる者は誰ひとりいない」←木野原
力輝は瞬間移動するが、台風は激突せずに雪村を襲う!
「うわっ、こっち来る・・」←雪村
「しまったっ!」←力輝
すぐさま助けに行こうとするが、木野原に止められてしまう。
「他人のことより自分のことを心配しろ。お前の相手は俺だ」←木野原
「邪魔だ、どけっ!」←力輝
力輝は刀で切りつけようとするが、木野原は素手で刀をバキンッ!と折ってしまう。
「なっ!?」←力輝
バシッ!!!!
「ぐわっ!?」←力輝
力輝は刀に気を取られ、木野原に思い切り殴り飛ばされてしまう。
「・・・っ!?」←力輝
思い切り殴られ痛みが走りながらも立ち上がろうとする力輝。
「これで分かっただろ。お前達一般魔法師と、俺達魔法師一族とでは話が違うんだ。いくら魔法素質があり、実験材料とされ、最強の力を手に入れたとしても・・・所詮お前もその程度の魔法師。俺達は生まれた瞬間から将来家の立派な跡継ぎとして幼少から厳しい訓練を日常的に行っている。こいつらがお前に負けたのは、お前が女だからという理由もあるだろうが・・・本気を出せばそんなもの関係なくお前を殺せるだろう」
木野原は倒れている力輝の前にしゃがみこんでいう。
ガリガリガリガリガリガリがり――――――――――!!!!!!!
その頃雪村は、氷の壁を作って台風をガードしていた。
しかしカッターの刃で氷はどんどん削りとられていく。
「くそぉ。なんなんだよこれっ!」←雪村
「取引だ。俺のいうことは聞いてくれれば、あいつは助けよう。そうでなければ、あの台風はあの氷の壁もろとも奴の身体を削りとるだろう」←木野原
「なん・・・だと・・・・」←力輝
ガリガリガリガリガリガリガリガリ――――――!!!!!!!!!!!!
「早くしないと、いずれは魔力の限界に達して壁が崩れるぞ」←木野原
ガリガリガリガリガリガリガリガリ――――――――――!!!!!!!
「うっ・・・くそぉ・・もう魔力がっ・・・っ!」←力輝
バリバリバリッ!!!!!!!!!!
「っ!?」←木野原
「・・・もう、だめっ・・・」←雪村
力輝はその光景を見た瞬間、「ダメぇええええええ―――――――!!!!」←力輝
木野原は力輝の目を向け「ばかっ、やめっ!」←木野原
とっさで止めようとするが瞬間移動して止めることは不可能だった。
「くそ女ぁあ!」←木野原
ドカ―――――ン!!!!!!!!!
台風は消滅した。
しかし、雪村は生きていた。
気が付くと、彼は目の前の光景を目に目を疑った。
「っ!?」←雪村
そこには、血まみれで倒れていた力輝の姿があった。
「・・・力輝?」←雪村
「バカなっ。・・・たった一人であの魔法に太刀打ちできるなど・・・あり得ない」←木野原
木野原が違うことで驚いている頃、雪村は今現在の状況がまったく理解できなかった。
さきほどまで動いていた彼女が、今では・・・・
「・・・っ」
雪村は力輝の元へとゆっくりと近づき、右手でトントンと肩を叩く。
しかし、彼女は動かない。
それを見て、彼女を抱きかかえる雪村。
「起きろよ・・・・。返事してよ・・・・・ねぇ・・・ねぇってば・・・・目を開けてよ?ねぇ・・・」
彼も分かっているのだ。しかしまだ信じられなくて・・・
「・・・・狸寝入りだなんて・・・っ・・・僕には通用しないんだよ!・・・・っうぅ・・・」←雪村
とうとう雪村は泣きだしてしまった。
「うぅっ・・・っ・・・うっ・・・」←雪村
ぎゅっと押し潰すかのように抱き締める彼。
「おい。いつまで泣いている?そいつが死んだのはお前のせいではない。自分から飛び込んだんだ。自業自得だよ。本当にバカな女だ」←木野原




