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魔法師Mの物語  作者:
第三章 記憶回復とレッドアイの暴走
132/222

影富岬と月ノ宮幸樹との関係とは?

その頃、神明兄弟は月ノ宮と共に食堂にいた。

木野原はすたすたとどこかへ行くし、有栖川も心配になり彼の様子を見に行ってしまい、三人でテーブルの方へと座っていた。


「久しぶりだね、月ノ宮君。初等部以来だよね?元気してた?」←友秀

「うん、おかげさまで。正直友秀君が覚えててくれたなんて思ってもみなかったよ」←月ノ宮

「ひどいなぁ~。それってまるで僕がひどいやつみたいじゃないか」←友秀

「いや、そういう意味じゃないんだ。初等部6年でアメリカに留学することが急に決まってお別れも言えないままクラスの皆とさよならしちゃったから・・・だから僕のこと忘れちゃってるんじゃないかって思ったんだ」←月ノ宮

「大丈夫だよ。アメリカ留学が急に決まったからということは先生から聞いてたし、事情も分かってたから」←友秀

「ありがとう、友秀君」←月ノ宮



「それにしても、木野原さん達来ないな」←清一

「そうですね?何してるんでしょうか?」←友秀

「僕、様子見てきましょうか?」←月ノ宮

「いや。あの二人はほっておこう。それに有栖川さんも先に食べてていいと言っていたし。月ノ宮君、先に注文を頼んでいて構わないぞ。俺達は君が注文し終えた後で行く」←清一

「あっ、はい。では、お言葉に甘えて・・・いってきます」←月ノ宮


月ノ宮はぎこちないながらも先に食堂へと向かった。


「友秀、月ノ宮とそんなに仲が良かったのか?」←清一

「初等部4年の頃にクラスに転校してきてから僕がずっと彼のお世話係をしていまして。それからすっかり仲良くなりましたね」←友秀

「そうか。お前がお世話係か・・・本当にそれだけなのか?」←清一

「僕は兄上のように上手くできませんので、頑張ってもすぐばれてしまうんですよ」←友秀

「・・・そうか」←清一



月ノ宮は食堂で何を頼もうか悩んでいた。

「どれにしようかな・・・悩むなぁ」←月ノ宮


「雪村君、これ僕が作ったんだよ~食べ終わったら感想聞かせてね~」←影富

「はいはい。分かりましたから、とっとと仕事に戻ってください」←雪村


大きな声なので食堂中に響き渡る彼らの声を聞き、何事かと月ノ宮は見る。


「・・・あれは」←月ノ宮



「はい。工藤さんはカレーだね」←影富

「ありがとうございます。(私のは先輩が作ってないやつなのね)」←力輝

「影富君、俺のはまだか?」←工藤

「はいはい。カツカレーはあと少しでできますよ~工藤・・ってややこしいね」←影富

「先輩、今何か言いました?」←雪村

「なんでもありません。ごめんなさい」←影富

 

あきらかにお怒りな雪村の目に影富先輩は謝罪する。

 

「すみません。オムライス一つお願いします」←月ノ宮

「あっ、はーい・・・・っ!?」←影富

「ん?」×3


「こんなところで会うなんて、偶然だね?バイトでもしてるの?」←月ノ宮

「先輩、知り合いですか?」←雪村

「あの・・・どちら様ですか?」←力輝

「工藤さん、先程はご案内ありがとうございました」←月ノ宮

「いえ。とんでもございません。あの、一つお聞きしてもよろしいでしょうか?」←工藤

「はい。でも、ここではほかの方のご迷惑なので・・・よろしければ一緒にどうですか?」←月ノ宮



「お待たせして申し訳ありません。知り合いにあったもので少々立ち話をしておりました」←月ノ宮

「いや、構わんよ。知り合いとはいったい・・・・」

清一は後ろにいる3人に目をやる。彼は驚いていた。


「それでご相談なのですが、彼らと一緒に食事を共にいたいのですがよろしいでしょうか?」←月ノ宮

「・・あぁ、問題はない」←清一

「僕も大丈夫だよ」←友秀

「ありがとうございます。では、場所を変えましょうか」←月ノ宮


数分後



「おまたせしました」←影富

「ありがとう」←月ノ宮

影富先輩が3人の注文した料理をサービスでテーブルまで持ってきてくれた。

先程のテンションがさがって暗い感じになっている。


「じゃあ、僕は仕事があるので。失礼します」←影富

と影富先輩が去ろうとすると「待って」と月ノ宮が制止する。


「せっかく会えたんだ。仕事が終わったら久しぶりに話そう。無理にとは言わないけど。これ、連絡先。一応渡しておくから」と月ノ宮は連絡先の書いたメモを影富先輩に渡して席へと戻った。それを見て影富先輩は黙って帰って行った。


「申し訳ありません。時間を取らせてしまいまして」←月ノ宮

「それは構わない。むしろ、君と行動していて良かったと思っている」←清一

「偶然いらっしゃったので思い切って誘ってみました。まさか知り合いだったとは思わなくて・・・彼に感謝しなければなりませんね」←月ノ宮


「はじめまして、工藤力輝さん。雪村さん。自己紹介させていただきます。月ノ宮幸樹と申します。以後お見知りおきを」←月ノ宮


工藤さんと呼ばなかったのは、隣に工藤棗がいたためにフルネーム呼びをするしかなかったからだ。なぜ雪村の名前を知っていたかというと影富先輩が叫んでいたのを聞いていたから覚えていたということである。


「そちらにいるお二人は、神明清一さん。神明友秀さんです」←月ノ宮

「どうぞよろしく」←清一

「よろしくお願いします」←友秀


「あんたらも何か企んでんの?」←雪村

単刀直入に聞く雪村に工藤さん・力輝はびっくりする。


「さっきも木野原とか有栖川とかいう男二人がこいつと話がしたいとか言ってたけど、あんたらもその二人とお仲間なんでしょ?」←雪村

「こらっ、雪村!・・申し訳ありません。口は悪いですが、彼は彼女の護衛任務を任されていて先ほどのことで彼女が動揺して少々敏感になっておりまして、これでも根は真面目で面倒見の良い優秀な魔法師なんです。けして疑っているわけでは・・・」←工藤


フォローしてくれているんだろうけれど、それはそれで恥ずかしい・・・と

雪村は工藤さんに頭をテーブルに押さえつけられながらそう思う。

力輝は力輝で、工藤さんは本当にお母さん見たいだなと感じていた。


それを見ていた神明兄弟は・・・

「いえ、大丈夫ですよ。彼の気持ちもわかりますので」←清一

「そうですよ。ですから・・・彼を解放してあげてください」←友秀

逆にフォローされていた。


押し付けすぎて、解放された雪村のおでこは真っ赤になっていた。


「すまん、雪村。押し付けすぎた・・・」←工藤

「いえ、大丈夫です」←雪村


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