永久冷凍保存は誰だってお断り
炎による決戦場はもはや灼熱地獄のような光景になっていた。
それをもろともせず、黒井博士は彼の攻撃をかわして交わして交わしまくる。
いったいどうなことをしたらそんなことができるのか。それは本人でしかわからない。
「熱い。もうあせだくだくだよ~どうしてくれるのさ」
「だったらあそこにいる彼にかちこちにされてくるといい。そして一生そのままでいろ」
彼というのは雪村のことを差しているのだろう。中年男性が知っているうえでそんなことができるのは雪村ただ一人である。
「冗談じゃないよ!お前こそ、その火をかっちこちにしてもらえばっ!?」
「断るっよ!!」とここで黒井博士の攻撃。それをするりと交わして中年男性も攻撃をしかけてきた。
「力輝、聞こえるか?しっかりしろ」←工藤
「・・・・・」←力輝
「(応答がない。このままじゃまずいぞ)」←工藤
現在雪村は檻全体ではなく、一部分に集中して魔法を使う。そうすることによって効力が増すのだ。するとポッと炎が消える。
「消えたっ」←雪村
あとはその部分をおもっきり叩けば、炎の檻は効力をなくし消えていく。
「力輝っ、しっかりしろ」←工藤
「・・・」←力輝
「気絶しているだけです。命には別条はありません」と雪村は力輝のおでこに手を添える。
彼の手が冷たいせいか気持ちよさそうにして、肩の力が抜けるのを感じとった。
「あちゃあ~脱出されちゃった」
黒井博士と口喧嘩しながらだったのかそっちにまで魔力が回らなかったもよう。
「よそ見しているとあぶないよ!!」
バシッ!!!
すると工藤さんが攻撃を仕掛けてきた。
「ちょっと、邪魔しないでくれる?これは僕達の戦いなんだ」←黒井
「そういうわけにはいかない。どの道お前ら二人を倒さなければならないのだから」
「少年。悪いけど私も同意見だよ。邪魔をするなら容赦はしないよ?」
「お前たちに力輝を渡すつもりはない。絶対にだ」




