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魔法師Mの物語  作者:
第二章 記憶喪失と兄妹関係
101/222

執事っぽいけど、それでも敵は敵である

倒しても倒してもきりがない。

 そう思っていた時、突如爆発音が鳴り響いた。

 最初の頃よりもとても大きく、研究所が大きく破壊されてしまった。

 

 「やれやれ。私まで出ることになるなんてな~。

 自分で言ったことだから仕方ないけど、まさかここまで苦戦するなんて思わなかった」


 「あいつ!?」←雪村

 「知ってるのか?」←工藤

 「・・・おや。この間の少年じゃないか」と中年男性が雪村達に気が付いた。

 「こいつも黒井博士の仲間なのか?」←工藤

 「私をあの方と一緒にしないでほしいな。まぁ、手を組んだことはあるけどね」

 「結局はあんたもあいつ狙いってことだよね?」←雪村

 「赤い目の少女を渡してもらいましょうか?」

 「断る」×2

 「でしょうね。ですから・・・力尽くで奪うことにするよ!」


 すると突然炎が中年男性の周りに発生する。

 「火の海にしてあげましょう!!!!!!!」と発言通りに炎が大津波かのように研究所を飲み込んでいく。


 すぐさま雪村による防壁が作り出されるが、火力が強すぎて氷による分厚い壁は溶けてしまう。

 

 

 「相性が悪いですね~。氷と火ではこちらが有利だ」

 バンッ、バンッ!!

 

 戦闘員による射撃攻撃。しかし中年男性には当たらない。なぜなら炎が邪魔をして狙い目がつかないからだ。

 

 「無駄なことを・・・」

 炎は大きく広がって戦闘員達をまたしても襲いかかる。

 

 「退避!退避――!!!!」

 ドカ―――――ン!!!!!!!!!

 

 「・・・うっ」

 その頃、力輝は最初の爆発で一時気を失っていた。

 そして目の前の光景を見て衝撃を受ける。自分が気を失っている間にいったい

 なにが起こったのかわからなかった。

 

 あたりは先ほどの攻撃で周りに火が上がっており、戦闘員・怪物が倒れている。

 「・・・・痛いっ」

 突如彼女を襲う頭痛。

 「(急に・・頭が・・・さっき思いっきり頭打ったからせい?・・・これはいったいなに?)」

 

 「み~つけた」

 「っ!?」

 

 「探していましたよ。まさかこんなところにいるなんて~」

 「あなたは・・・」

 「お忘れですか?病院で声を掛けた者です」

 「・・・・」

 あの時声を掛けてきた中年男性。彼女は覚えている。

 ここにいるってことは・・・

 

 「こんな大騒動を起こしてしまい、申し訳ありません。しかし、私達には貴方がどうしても必要なのです。来てくださいますね?」

 「・・あなたは何者なんですか!どうしてこんなことをするんですか!?」

 「それは貴方自身がよく御存じのはずです。貴方の身体に眠るその力・・・赤い目。黒井博士の最高傑作レッドアイをもっと効率よく使うために決まってるじゃないですか」

 

 なぜだろう?こんなに爽やかな顔をしてても・・・口からは恐ろしいことを言っている。

 外見とは違う恐ろしい内面と行動力。この中年男性も力輝が幼い頃に経験した黒井博士と同様に・・・この人は人の形をした本当の意味での化け物だ。

 

 「あらまぁ~これは僕の役割のはずだったのに。先に持って行かれちゃった~」

 「おや。また邪魔が入ったか・・・」

 「邪魔なのはそっちだろ?それは僕の最高傑作なんだから、勝手に持っていかないでくれる?」

 「申し訳ないけど、それはできない。私はあの方にこの少女を渡すと誓っている」

 「だったら・・・戦うしかないね!」

 

 突然のことで力輝の身体は石のように固くなり、その場から逃げたくても逃げられなかった。中年男性の次に現れたのは、彼女を最高傑作と呼ぶ自称天才の黒井博士

 。脱走して彼女を連れ去ろうとしたが、中年男性に先手をとられたことにより近くで様子を見ていた。その隙をみることも可能だったが、彼女がどこにいるかわからないし。どの道、同じ目的なら見つけてくれた後に出てくれば、あとは邪魔者を排除し手に入れる方が楽だと考えたのである。

 

 「邪魔者を排除しますので、しばらくここにいてください」と中年男性は彼女を中心とし炎で檻を作った。

 「その間に逃げられては困りますので。…良い子にしててね」

 そう告げると、黒井博士との戦闘を開始させたのであった。

 

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