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希望  作者: 鷹崎徳
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プロローグ

 突貫小説製作者の鷹崎です。年末から発表する作品の1つのプロローグをお送りします。 

 初のSFと戦争の物語です。別けて、書こうとした物を一つまとめて書きました。なるべく突貫にならないようにストック作戦を展開していきます。

 同時に歩行者も、もう一つの新作、悲愴が奏で始まるときに、も書いていきます。

 投稿は変わらず、土曜日、日が変わった時です。

 敵国アメリカとの戦闘は日に日に規模が拡大化しはじめている。祖国は、核兵器使用に前向のようだ。

 そんな情報が届いた時、私は捨て駒にされたんだとすぐさま理解した。なぜなら私は攻撃目標絶対なるニューヨークに居るからだ。

 撤退命令はない。作戦継続。

 はぁ・・・いずれこうなると思っていたが、酷い物だ。例の兵器の調査に駆り出されるも、核で終了なんて。諦めの笑みが窓の反射で見える。

 幸い、家族も居ないし、戦友も別の作戦で死んだ。逆に、高価な終わり方かもな。

 円テーブルに散らばる調査資料に目を配る。大筋調査は終了していて、研究員と実験体と輸送用のヘリの運転手とその家族の目星は着いていて。奪取、もしくは殺害するだけだ。あと一歩。

 しかし、そう思えても写真を見るとたちまち気が滅入る。なんせ、そのターゲットが・・・ダメだ、考えてはダメだ。

 誰だろうとも、命令は絶対だ。作戦遂行こそ祖国の発展のため。

 古びた蛇口から水を出し、手ですくい、思いっきり顔に当てる。

 滅入る気持ちから強引に、遂行への気持に引き戻す。これが正しいだと思わせる。

 その繰り返しを一か月以上を繰り返し、己と闘い続ける。人生最大戦いは、激戦区で起きると思っていたが、逆に静かな方が凄まじい。

 良心は捨て切れたと思ったのに、まだ欠片があったんだ。その欠片が俺を鈍らせる。

 ――寒いぜ、夏なのに。

 祖国、良心、俺。なんてはっきり出来ないんだろ。答え出せなんだろ。

 よく考えれば、命令いさへ従ってれば誰も何も言わないし、何の問題も起きない。それが当たり前の事で、俺自身で考える必要が無かった。正しい事だから。それ故、休暇の時、己の常識のなさに結構色々迷惑かけていた。その都度、組織に助けられたけどな。

 そのせいもあるか。

 まるでママの言う事従うだけのマザコンだな。

 曇った鏡に、先よりも酷い顔している俺が居る。そろそろ限界か。何考えてるのか分からん。

 どっちにしろ接触しないとな、資料の連中には・・・。

 腕時計で時間を確認する。早朝7時7分、最後の調査開始だ。これで、殺害か、奪取か正式に決定する。

 組織からの連絡は来ないが、作戦は続行中だ。

 車のカギをジーパンのポケットに入れ、監視用の機材が入ったリュックを取り出し外へ出て行った。



 


 ◇                 ◇               ◇

 ニューヨーク市内を通るハイウェイ、相変わらずの渋滞だ。愛車のベルファイヤーのエンジンがが悲しく唸る。

 俺ことリチャード・アナコンダは要人護衛の任務を任され、ケネディ国際空港へと向かっている。

 ――正直。何故俺が要人護衛の任務を任されるの理解できない・・・それどころか、任務じたい受けるなど思いもしなかった。

 先日、俺は直属の上官と派手に喧嘩をしでかし、命令違反、傷害等多重の罪状を受け、自室に拘束されたのに関わらず。急な中尉から少佐への昇進の三階級特進と、要人警護の急な任務を拘束された自室で聞かされ。真意を聞けずに基地から放り出され、今に至る。

 到着前に詳細を伝えると言われているが、こう不気味な事は入隊以来経験は無い。なにも起きないと良いけど。

 軍法会議物が三階級特進などに変わるなど、歴史上聞いたことは無いから。

 ブーン、ブーン、ブーン!不意を衝くように、携帯が唸る。

 ――来たか!

「ハイ、リチャードです」

「私だ」

 ブルドックみたいな鈍い声、ジョーンズ将校だ。

「今回の件ですが、一体何ですか?」

「私よりも上の人間からの命令だ」

 国防総省? 彼よりも上な人間はペンタゴンのレベル以外無い。

「要人の名前は?」

「まだ聞かされてない。男女二人だと、言われただけだ」

「それだけですか? 曖昧すぎる。それだけじゃ、命令・・」

「刑務所送りになりたいのか?」

 ――お早い返答だ。念入りな準備がされたものだと直感でわかる。

「いいえお断りします。作戦続行します」

「いい返事だ。良い部下をもったよ。合流したら私に連絡入れろ・・・・昇進おめでとう」

 と、いい残し電話を切った。

 ――ったく。不味いな。

 完全に妙な事に巻き込まれたのはこの電話で明白になった。が、核心まで分からない。

俺を特進させてまで巻き込む事などあるのか? させる事などあるのか? 

 指示を受けるだけの人間の俺がいくら考察しても分からない事実だ。そいう事を考えるのは別の誰かだからだ。

 ――やはり今は、命令に従う賢明か。核心に触れてからでも間に合うかもしれん。 

 不安が消えぬまま、渋滞が続くハイウェイを進む。


 

 空港に無事に着き、到着ロビーに向かう。 

 例の要人は日本人だと聞いていて、ジョーンズ将校から男女だと聞かされただけだ。情報が乏しい。いくら隠密的な護衛であっても名前、年齢ぐらい教えてくれたって良いものだ。

 まぁ、妙なことだから問題無いが。

 矛盾してる事を無理に己に納得させる。

 と、思ってる時にまた携帯が唸る。しかし、電話の時とパターンが違う、メールのなり方だ。

 歩きながら、携帯を取り出て開き。メールフォルダーから誰からか確認する。ニュース配信会社からのメールニュースだった。買い替えの時に入会すれば安くなると言われ入っただけで特に見ないが、今は暇だから軽い気持ちで開いた。

『緊急速報! 

 ロシアで軍事クーデター発生! 共産党勢力の復活か?

 各所で戦車、戦闘機が飛び交い、一気に内戦状態発展。現政府と軍事政府との戦闘始まりました。大統領、家族安否不明

 情報が入り次第、続報をお送りします』

 ――は? それが、俺の最初の考えだ。何かの悪い冗談が、ニュースに流れただけだろ。こういう偽ニュースなどに踊らされてるようなほど俺は愚かじゃない。

 ふっ、と鼻で笑い、到着ロビーの自動ドアを越えて中に入ったら再び携帯が鳴り響く。今日は忙しいな。

 相手を確認せず出る。

「ハイ?」

「リチャード! ロシアでクーデターが起きた! 近くにテレビかラジオ無いか?」

「・・・・はっ? 将校どの、冗談キツイです・・・よ?」

「冗談あるか!」

「す、すいません」

 謝りながら携帯を耳から離す。声がデカい。キーンと響く耳を落ち着かせて、情報を見るか聞ける何かが無いか探す。

 出口近くのベンチに三、四人程の人だかりを見つけだす。中心に居る黒人の老人の手に携帯用テレビを持っているのを確認して駆け寄る。

「失礼」と、言い老人の後ろに回りテレビを見る。

『現地時間午前二時過ぎ、首都モスクワで同時多発的な爆撃音と戦闘機の推進音が響き、官庁街が壊滅的な打撃を受けました。

 テロ、もしくは他国からの攻撃だと思われましたが、爆撃後すぐに大量の戦車とロシア陸軍が首都占拠しまして・・・その後同じ軍隊とのし烈な戦闘が開始されました』

 夜明けのモスクワに上る多数の黒煙、それを避けるように飛び交う多数のsu-2スホーイ、同じ形の戦闘機と、同じエンブレム同士がミサイル、機銃を打ち合っている映像が画面全体に映し出されている。

 なんて事だ。これは一体?

 理解など出来ない、今なぜ国内で、自国民同士で殺し合いをするんだ? なんのメリットがあって?

「見たかリチャード?」

 切り忘れていた携帯から将校の声がする。

 人だかり離れ、再び耳に当て話す。

「・・・今、携帯用のテレビで確認しました。自分が出来る事はありませんか」

「今は無い。作戦続行だ。まだペンタゴンの方も情報収集で忙しいし、情報無いから、何も言えん。以上だ。

 あっ、合流したら忘れるなよ」

「了解しました」

 携帯を切る。

 ――嗚呼っ! とんでもないことに本格的になってきた。一気にヤバくなる状況に頭が痛くなる。

 変なことに巻き込まれ、外でも大変なことが起きてる。

 せめての救いは、今俺が関わりそうなこれが今のロシアと、何も関係が無い事だけだ。それじゃないと本当に無理だ。

『成田発、ケネディ国際空港着到着時間定刻通り』

 頭を押さえている時に、護衛する対象がのる便が到着した事を知らせるアナウンスが響く。

 ――ええっい、外憂等に振り回されてる場合じゃない! 今は、目の前にある命令を遂行するのみだ。

 顔を左右に振り、彼等が来る出口を見る。

「あっ! 将校がこれを広げろって言ってたけど・・・、⁉ なんだこれ?」

 見た同時に基地から空港へ出発する寸前に、どこぞの二等兵が俺の元に来てこれを渡してくれともらったものだ。手紙と、A4サイズの白い布きれ。手紙には、

『到着のアナウンスが流れたらこれを広げろ。向こうが気付く筈だ』

 旅行者を装うった人間か?

 布には、

『ようこそニューヨークへ

 イスルギ ハジメ マツモト ミキ』

 と、虹色みたいにカラフルに書かれている。

 聞いたことのない名前だが、日本人らしい名前だと思う。

 ざわざわと日本人が出口に集まり始め、入国審査、荷物の受け取り、関税などを受けながらゲートを抜けていく。

 いよいよだ。

 身構え、布を広げる。

 緊張が身体全体に広がる。牢獄行きの人間が、三階級特進がなるような事態を起こすほどの人間が来るんだ。相当、軍に関わる奴だ。下手すれば米国をひっくり返すほどの強者。

 背中に汗が流れる。

 外れた下級士官である俺がじゃないとダメ、秘匿性高い。

「来るなら来い。誰だろうと相手になってやる」

 独り言いった時だ。

「オイ、美紀。そんなに走るなよ」

「いいじゃん、初めてのアメリカだよ。ニューヨークだよ。テンション低いな一」

 布に書かれた名前が聞こえてくる。意外と若いな。

 声がする方を見る・・・はぁ? 子供?

 日本人の男の子と女の子が、何か話しながらゲートを抜けてくる。いくら外国人でも子供と大人の区別出来る。俺は馬鹿にされたのか。

 二人はテクテクと、俺の所に来て、

「リチャード・アナコンダさんですか?」

 と、希望に満ちた顔で俺を見る。

 刑務所送りを回避させたのはこの二人? 馬鹿な!

 めまいを感じながら二人を見続けた。

 どうでしたか? 一章はクリスマスイブに投稿して、以降土曜日にして行きます。

 年末忙しいですが、頑張っていきます。

 楽しんでもらえれば幸いです。

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