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世界はここから…  作者: モノンST
光と闇、善と悪

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第2章 第10話 聖女シアン

第2章

第10話 聖女シアン


勇者アサヒとの出会いから少し後。


王都アストレアの大通り。


「ねえねえ!」


アサヒはアルトの横を歩きながら話しかけてくる。


「アルトって冒険者なんだよね?」


「ああ」


「ランクは?」


「まだ低い」


アルトは肩をすくめる。


「王都来たばっかだからな」


アサヒは目を輝かせた。


「へぇー!」


「でもルミナ強いよね!」


アサヒは後ろを見る。


ルミナは少し後ろを歩いていた。


「……」


無表情。


アサヒが話しかける。


「さっきの魔法すごかった!」


ルミナは小さく答える。


「……普通」


「普通じゃないよ!」


アサヒは本気で驚いている。


「私のパーティの魔法使いより強いかも!」


その瞬間。


ルミナの目が少し動いた。


「……パーティ?」


「あ、そう!」


アサヒは嬉しそうに言う。


「私、勇者パーティ組んでるんだ!」


アルトは興味なさそうに聞く。


「へー」


「今3人なんだよ!」


アサヒは指を立てる。


「私と、剣士と、あと聖女!」


そのとき。


後ろから声が聞こえた。


「アサヒ様〜」


少しのんびりした声。


三人が振り向く。


そこにいたのは――


一人の少女だった。


薄い青色の長い髪。


白い神官服。


優しそうな顔。


そして――


とても目立つ胸。


少女は小走りで近づいてくる。


「急にいなくならないでください〜」


アサヒは笑った。


「あ、ごめんシアン!」


アルトは思う。


(この子が聖女か)


少女――シアンはアルトを見る。


そして優しく微笑んだ。


「こんにちは」


声も柔らかい。


「私は聖女シアンです」


丁寧なお辞儀。


アルトも軽く頭を下げる。


「アルト」


「よろしくお願いします」


そのとき。


シアンの視線が動く。


ルミナを見る。


そして。


一瞬だけ。


ほんの一瞬だけ。


目が鋭くなった。


だがすぐに元に戻る。


「あなたは?」


ルミナは短く答える。


「……ルミナ」


シアンは優しく微笑む。


「銀髪、綺麗ですね」


ルミナは少しだけ警戒した目。


「……」


そのとき。


ルミナの視線が――


シアンの胸へ。


そして。


「……」


ルミナの機嫌が一気に悪くなった。


アルトは察する。


(あー……)


シアンは気づいていない様子で話す。


「ルミナさんは冒険者ですか?」


ルミナは小さく答える。


「……魔法」


アサヒが言う。


「この子めっちゃ強いよ!」


シアンは少し驚く。


「そうなんですね」


そして微笑む。


「頼もしいです」


ルミナはぼそっと言った。


「……胸大きい」


シアンは「え?」となる。


アサヒは爆笑。


「またそれ!?」


アルトは頭を抱える。


ルミナは真顔。


「……ずるい」


シアンは少し困った顔。


だが優しく言う。


「これは……体質ですね」


ルミナはじっと見て言った。


「……敵」


「えぇ!?」


アサヒは笑いすぎている。


「シアン敵認定された!」


シアンは苦笑するしかなかった。


アルトは思う。


(これは面白くなりそうだな…)


そのとき。


アルトの頭の中に声が響く。


【クエスト発生】


アルトは目を細める。


内容を見る。



クエスト

「勇者パーティとの関係」


条件

勇者パーティと協力関係を築く


報酬

スキル成長



アルトは小さく呟く。


「……マジか」


アサヒが聞く。


「どうしたの?」


アルトは少し考えて答える。


「いや」


「なんでもない」


だがアルトは思っていた。


(勇者パーティとか)


(絶対面倒だろ…)


だが。


その面倒が。


王都の闇へ繋がっていく。


そして――


ルミナの運命も。

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