神さま、気付く。
いつもご覧頂きありがとうございます。
盆行事で書く時間全然取れなかった為に短いです。
盆行事と言うか、審神者行事と言うべきか。
ゲーム優先して申し訳ありません……(>ㅿ<;;)
子供がどのように出来るか。
その話をしようと、雄しべと雌しべの説明から始めようとしたら、流石に怒られた。
いい歳したおじいちゃんだもんね。
子供が出来る過程位は、知っていて当然か。
魔物が交尾している所を、目撃する事もあっただろうし。
これだけ長生きしているのだ。
家畜化した魔物――鎧牛や魔馬の種付や出産を手伝う事も、あったかもしれないし。
……もしかして、子や孫どころか、礽孫や雲孫まで居たりするのだろうか。
そう言う艶っぽい話は、アリアも含めて一切聞いた事はないが、年齢的にはそれ位居てもおかしくない。
イヤ、年齢で言うなら、十五代位後の子孫がいる可能性もあるぞ。
存命中に最も子孫が多かった女性は、昆孫――六代後で七五人居たと言う。
五代後の来孫の代だと、二二〇人とか居るんだよ。
その人が一一六歳でこの世を去っている事を考えると、カノンなんてその三倍近く生きているのだ。
きっと数千単位で「じいちゃ〜ん」と駆け寄って来るお子様が居るに違いない。
まぁ、実際には居ないそうだが。
ボッチ気質だもんね。
結婚なんて、毎日断続して互いを立て合わなければならない、コミュニケーションの中でもかなり高度な技術を要することを、コミュ障気味のカノンがするには無理がある。
だって相手が女性になるだろ。
ホルモンの関係で気分にムラが出来やすく、「昨日と言ってる事真逆じゃない!?」ってなる事が多々とあるんだよ。
心の機微を理解出来ないんだもの。
数値化された物以外、信じれない人だよ。
ムリムリ。
一卵性双生児と二卵性双生児の差は、ひとつの受精卵が成長の過程でふたつに分割し、それぞれ別の人間として産まれてくるか、通常ひとつしか排卵されないはずの卵子が、何らかの理由で排卵周期にふたつ、卵胞を破って放出され、それぞれが受精し産まれてくるかの違いだ。
不妊治療なんかしていると、排卵誘発剤の作用によって、卵子が多く卵巣の外に出てくる事がある。
そのため双子や三つ子になる確率が、少し上がる。
そう言う治療って、子供が欲しくてする人が大半だったのだろうけど、流石に一気に乳飲み子が増えると、大変だろうねぇ。
望んで授かったのだ。
喜びもその分多いだろう。
だからと言って、ドMでもなければ、辛さまで楽しめるなんて人はそうそう居ない。
不眠不休の状態で、コチラの都合に関係なく押し寄せてくる苦労は、一人を育てる大変さの、二倍、三倍ではなく、二乗三乗と増加するそうだから。
イヤ、子育ては総じて大変なのだ。
比べるのはおかしいか。
生命を育てる行為なのだから。
だって自分を自分で生かすのですら、大変なんだよ。
自分の事すらままならない。
排泄物は垂れ流し。
食事だって与えた所で、上手く飲み下してはくれない。
そんな力を少し入れただけで、ポッキリ逝ってしまうような儚く脆い生物の世話が、楽なはずがないのだ。
……カノンは寝れなくて癇癪を起こした子供に、睡眠薬を飲ませようとするタイプだろうなぁ。
子供を育てたらアカンタイプだ。
つまり、責任を取れないのだから、仕込んではいけないタチの人間だ。
お薬は年齢・体重に応じて、用法用量を正しくお使い下さい。
胤冑棟で行われていたのは、遺伝子的に強い「スキル」が発現するだろうと予測された遺伝子同士の掛け合わせの、実験とデータ採集。
「再生」のスキルを持っていた風の精霊の前世が誕生してからは、その遺伝子情報が近い者同士で。
同じ掛け合わせで「破壊」と「創造」のスキル持ちが誕生してからは、その遺伝子にのみ絞って、観察が行われた。
俺の「万物創造」含め、光の精霊と闇の精霊の遺伝子から生まれる子供は、通常発露する「スキル」とは根本的に違うものを持っている。
力が強過ぎるせいで、産まれてくる前に身体が崩れてしまう事が多かった。
……らしい。
流石に、自分と見た目が似ている人達が、人工子宮の培養液の中で溶けて行くのなんて、見たくないもの。
言うなれば、あの中に居たのは俺の二卵性双生児、もしくは弟妹達だからね。
見た目も似ていたし、感情移入しやすい相手だもの。
初めて胤冑棟に立ち入ったその日の夜は、気分が悪くなったのを覚えている。
俺、人並みの情緒ってモンがあったんだな、と良い学びになったよ。
その中で俺の後に生まれてこれた者は、いない。
少なくとも、俺が死ぬまでは居なかった。
燼霊は地球で怨嗟を抱きながら亡くなった者の成れの果て、だと思われる。
あの培養液の中で死んだ者達は、そう言う感情を学ぶ前に死んでいるけれど、積もり積もって燼霊として形作られた可能性は、否定出来ない。
アイツが顕現した時の姿が、地球で過ごした頃と何も変わらなかったから、素体の形に関係なく、顕現をしたら燼霊の本来の姿を象るのかと思い込んでいるが、もしかしたら、素体の姿に引っ張られて顕現される可能性だってある。
もしそうなら、中身は全くの見ず知らずの他人だが、素体に胤冑棟に残っていた肉体を使った可能性が、非常に高い。
なにせ遺伝子的に見れば、スペックは俺と大差ないのだ。
そして良い素体の条件は、霊力をどれだけ受け入れられるかで決まる。
精霊の皆に約束をしている素体作りが難航しているのは、このせいだ。
身体作りのための素材は、かなり厳選しなければならないからね。
俺の身体は精霊の皆と同等、もしくはそれ以上の霊力を宿している。
なんかカノンの家で目を覚ました時よりも、かなり霊力が増えて居るんだよね。
精霊の皆は、前世で有していたエネルギー量よりも、精霊になった事で、生前の倍以上の力を扱えるようになっている。
正直、悔しかったんだよね。
俺の数少ない誇れる所が、エネルギー量の多さだったし。
だけど地球再生計画で空っぽになったエネルギーが回復するにつれて、「あ、皆と同じ位になったな〜」と感覚的に掴んだ瞬間があった。
それが今では、精霊になった皆よりも、体内に宿している霊力の量がだいぶ多い。
素体にするには、これ以上無いという位に適しているだろう。
それこそ、俺が寿命で死んだ時には、誰かが有効利用してくれないかな。
そう思う程度には。
……ところで、俺の寿命って、どうなるんだろう?
霊力が多いと、長生きする傾向にあるんだろ??
カノンなんかは、三〇〇歳を超えてるワケじゃん???
余裕でその一〇倍とかあるんだけど。
俺の霊力。
……あれ?
もしかして俺って、寿命がほぼ無限にあったりします??




