「二代目悪の味方、ここにあり!」
『電話ボックス』───
──のことを、今の時代の人間は誰も知らないのかもしれない。正式には『公衆電話』と言い、昔は色々と役に立ってくれていたものだ。
まあ役に立ってくれているのは今も同じなんだけど。…と、『私』は心の中で思う。
さて、『お父さん』に習うなら、エピローグはメタネタで埋め尽くすのもありだけど、しかし、過去作と本作は全くなんの関わりもございません…おや、やはりメタネタが出てきてしまうものなのか。
この小説に意味はありません。
ただ、1人の少女…つまり今はまだ小学六年生の私が、二十歳の大人になるまでを綴るだけ。しかし、それでも結構デンジャラスかも。そうだな。
お父さんに習うなら。
死なない程度にお楽しみください♫
中止されるバンドのライブ!
ステージを取り囲む草草は揺れる揺れる!
近未来の日本!発展し、異国と自国の文化が混ざりに混ざった大都市で、風は吹き荒れる!
公衆電話は小型化し、人々ならびに『隊員』に危機をを伝える通信手段となった!
緊急怪物速報!
ドラゴンが現れた!
腕にある刻印に触れて、呪文を呟く少女!
「【温室育ち】…!」
体をくの字に曲げ、そして飛ぶ!そして、ビルの側面を蹴ってドラゴンの元へと向かう!
ビルの影から現れたのは、明らかに強くて固そうな、ビルより大きいドラゴン!彼女はとりあえず殴ってみるが、まるで効かない!
「…あれ?」
すると、あちこちからヒーロー達が駆けつける!その姿は様々!彼らは力を合わせ、ドラゴンに少しずつダメージを与えていく!
人々の歓声が聞こえる!負けてられない!
「…なら!【絶対君主】!…それから!【吟遊詩人】!」
竜の真上を飛ぶ彼女の背後に、大量のミサイル!
天に高く掲げたその手を振り下ろす!
それは、発射の合図!
ドラゴンの背で、実に300発の爆発が起きる!
ドラゴンは、呻き声を上げ、倒れた!
この勝負、人類の勝ち!いえい!
「…ふう」
彼女の名は、刃渡彼方。
かつて最強議論を終わらせた、『刃渡紅』という人物の娘にして、日本を守るヒーローである!
罪を断つと書いて、断罪。そして、
罪を断ると書いて、断罪。ならば。
「私は『罪を断罪する』。
二代目『悪の味方』、ここにあり!」
それは、彼女のお気に入りの台詞であった!