清明様の憂鬱 特別篇 青龍と天使 89
今度は一定の間隔を開けて、けたたましい鳥の声が聞こえて来た
もしかして黄竜がかえってきたのかもしれない
と思ったが、動けなかった
明かりがはいって来たが、月明かりに変わっている
レグは相変わらず優しい目で自分を見ていたが、その顔の下で物事を単純化し、わかりやすく
なるように考えているのがわかる
聡明なレグ
「まず、おれいを言わなくちゃ君は命の恩人だ」
「なんで今さら、プールのことなら、本当の恩人はあの蜂をばらまいた彼だ、彼を助けなくていいのか?」
「もちろん神々に直訴はしたよ、探してくれていると思うけど・・・」
「なんでだ、呼び出せばいいじゃないか」
「ねえ、青龍、向こうの神々は時間の流れの感じかたが違うし、ものすごく忙しい、覚えてる?」
「ああ、確かにそうだ」と俺は答えた
「転生しても、あまり人間性は変わらなくて同じような人生を繰り返してしまう人も多い」
「そうだ、それは知ってるけど、お父さんの場合は問題ないんじゃないか?」
暗明かりの中で、伏せたレグの眼に思慕が浮かぶ
「ぼくが、いうのもなんだけど父は周りから一目置かれていたよ。
なぜか、患者の死ぬ時がわかるんだ、まあ人より患者を診ていたんだろうけど、あと勇気を
鎧の様にまとっていた、ちょっとした羽をもっていたんだ、だから天使になる必要はないっ
て言った」
「確かにお父さんなら心配ないだろう?」
「青龍」が言うと「もう一つ心配があるんだ」レグは言った
「ミズ、ハリエットも転生する」
「ええ、どこに」青龍が思わず声を上げた
「ここなんだ、この国に・・・・」まっすぐな顔でレグが言った




