清明様の憂鬱 特別篇 青龍と天使 78
知らないうちに部屋が散らかりまくっている
なんだか今日は少しだけ気分がいいので、掃除をすることにした
心身を休めなければ、どうしょうもならないことだけど、とりあえず前向きにならねば、と思ったら
冷凍庫に大量のイカが入っている
こないだ、マグロと一緒に取れたやつだ、そうだ酒のつまみにはイカだ
白虎はまだやけのみしてると思うので焼いてやろうと思って火鉢の若林豪さんに
言ったら自分の火力ではだめだと断られたが、中庭に七輪があるのを思い出した
付喪神もついてない普通の七輪だ
俺は中庭から回って白虎の部屋の窓をとんとんたたいた
「なんじゃ」酔眼の白虎が顔を出した
「お前 腹減ってないか?」
「ああそうじゃな」
「イカ食べないか こないだのマグロ漁の時、イカの大群に襲われて命がけで取ってきた
墨だらけで、中には蛍光色の墨を吐くのもいたぞ、それにあたるといろいろ溶けるんだ」
「それは、本当にイカなのか?」
「ああ、おれはマグロだ、とかグラビアアイドルだとかわけのわからないこと言ってんのもいたが
すぐ、凍らしたから新鮮だし、七輪があるから炭火で焼ける」
「そりゃ贅沢じゃなあ」初めて嬉しそうな顔になった
「じゃあ、すぐ取ってくる」俺も笑って言った
人に親切にするのはいいことだ
心の闇を晴らすのはこれだな
と思いながら俺はイカを取りに行った




