清明様の憂鬱 特別篇 青龍と天使 74
それから三日ほど、部屋に閉じこもって過ごした
そして三日ほど、あの町とレグとパパの夢を見た
夢の中でもレグと俺は成長して、パパは年を取った
そしてある日、僕たちを呼び寄せて
「しばらく出かけることになったよ」っと言った
パパは明るく言ったが、戦争に行くことは分かっていた
僕たちは泣かないように約束していたけれど、体中が悲しみになる感覚を初めて味わった
ミズ・ハリエットが奥の部屋でこっそり泣いていた
部屋の中ではランプがほのかにともっていて暖かった
「強くならなくては、昔のことばかり言う人がいるだろう。
それは悪いことじゃないけど、不幸なことだ
出口のないトンネルにいつまでいたってしょうがないだろう、わかる?」
父は片目をつぶって言った
その時の、言葉と表情を宝石の様に僕は胸にしまった
眠りながら泣いたのは初めてだった
起きてから、いつの戦争だったんだろうと思った
俺は考えてみたら、レグがいつの時代の人か知らない
でも初めてレグの悲しみと、戦争に行ったことが分かった
あの、大きな手を永久に失ってしまったんだ
レグはどんなに哀しかっただろう
それでもって俺も哀しかった、悲しいときは睡眠か、風呂だ
さすがにもう眠ってもレグは出てきてくれないだろうし、眠りすぎて頭が痛かった
それで風呂を沸かしてぬるかったけどお湯につかってぼーっとしていると、また眠ってしまった




