清明様の憂鬱特別篇 青龍と天使 70
ゆっくりとゆすられて目が覚めた
目を開けるとレグの顔があった、でもなんてまぶしいんだろう
「青龍大丈夫?」レグが顔を除きこんで聞いた
「大丈夫」と言いながら、起き上がろうとすると体か傷んで青龍はうめいた
「これを・・・」と言いながら水を差しだしたレグはまぶしくて健康そのものに見えた
「君は平気なの?」 「ああ、もう大丈夫」その表情を見て青龍は理解した
「いってしまうんだな」
レグは困ったような顔で「そんな顔しないで、何もかも君のおかげだ」と言ったが
(そっかあのキラキラした日々は終わってしまったんだな)
青龍は思った
つながりと言う言葉を自分たちに当てはめた場合、なんて曖昧なんだろう
でも少なくとも俺はレグを救えた。
悪魔にひっさらわれそうになって一人で消滅しようとしていたレグを・・・・
もう一つ、聞きたいことがあった
「あの、黒人はなんなんだ?」
「ああ彼は、都市伝説になっていて、本当にいると思わなかった、どうやって見つけたの?」
「狐が見つけてきた」
「昔の差別制度のことは教えたろう」「うん」
「キャンデイマンと言われてて、彼はハンサムだったから、屋敷の令嬢に誘われてね、もちろん断っ
たけど勝手に服を脱いだりして あの・・・」
「セクハラか?」石榴のことを思い出した
レグはうなづいた
「そこを父親に見つかってもちろん彼のせいにした、それで彼はリンチみたいなことに会って
ハチミツを体中にぬられて縛り付けられて放置された」
「なんてことを」 あの、悲し気な目を思い出した
「君なら彼をすくえるだろう」
「まだわからない、天に行ってみないととりあえず父に会いたいんだ」
「会えるのか?」急に起き上がろうとして、また体が傷んで俺は、うめいた
「父に会ったら帰ってくる、君は命の恩人だ」
「何を言ってる、俺は日本に帰るしどんなにながく生きても、生から何も学べないんだ
君なら、世界を救える」
「何を言ってる、日本を訪ねるよ」
「いいから、行ってくれ、お父さんによろしく」
そうしてレグはゆっくりと消えた
青龍は目を閉じて思った
レグは一生懸命に働くだろう
世界はまだ不幸だらけで、でも少ずつ、正しくて、公平な場所になるかもしれない
あの、悲しそうな眼をした黒人のことも思った
彼もいつか、きっと救われるだろう
それから何も考えられなくなってゆっくりと眠りについた




