清明様の憂鬱 番外編 青龍と天使⑦
おふざけとお下品入りまーす
急にヨーデルが聞こえてきた
ヨーロレイ レヒホー レヒホー レヒホー 俺はいつの間にか草原にいる
赤い服の女の子が車椅子の女の子に怒鳴っている
「馬鹿意気地なし 病気はもう治ってるのよ」
そうしたら女の子がよろよろと立ち上がった
「クララ クララ が立った 」赤い服の女の子が叫ぶ
「私立てたわ 立てたのね」青い服がよろよろと歩いて来た
白いひげのじじいが現れて
「これは奇跡じゃ」などと言いやがった
「わーい 立った 立った あはははは」などと言いながら赤い服のガキが俺の回りをぐるぐる
回りだしたのでやっと我に返ったと思ったら猛烈な怒りがこみ上げて来て日本刀を取って
刀身をたたきつけた 赤い服のガキが真っ二つになって消えた
ついでに後ろの爺も袈裟懸けに斬り付けてやる
突然 「けええええええー」という怪鳥のような声が聞こえたと思ったら青い服のガキが
ベッドに飛んでその反動で一回転しながらこちらに飛び蹴りを放った身をかわすと壁を蹴って
また突っ込んできたので一撃で首をはねてやった
アルプスの山々は消え 「お見事ー」とか言いながら黒狐が笑っている
なんだか気が抜けてボー然とした
「お土産もあるからー ほら ブランデー 気分を変えて一緒に飲もうね 」
受け取ると カマスと書いてある
また我に返って「なんだカマっすってー」と怒鳴りながら気を放った
黒狐が「ぎゃっん」と 言って吹っ飛んだ
俺はよろよろよろめいて後ろに下がった
その時 下のほうでサクって音がして 自分の足に刀が刺さっていたが結界を張ってベッドに
潜り込んだ
「ちょっと 青龍ちゃん開けなさい それはカミュって読むの 英語読みしないの
怪我したでしょ 開けなさい」 結界の向こうで何やら叫び声が聞こえたが
足からどくどく血が出て寒気がしたがとりあえず眠ろう
眠って散らかった頭の中を整えよう
そう思ううちに意識が薄れて消えた