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清明様の憂鬱 特別篇 青龍と天使 67
かすむように見えた人影がだんだん鮮明になるにつれ、狐たちが黙った
俺は小声でレグに「絶対にしゃべらないで、音を立てないで・・・・」いいながら
プールの端にうずくまって印を切った
二人の姿が透明になる
殺気が旋風の様に渦巻いている
焼け焦げたドレスを着た石榴は二刀を両手にもち無口無表情まっすぐに歩いてくる
狐達もそれがだれかを認めて氷ついた
「今、バズーカを打ち込んだのは誰だよ」低い声で石榴が言った
「うえええええええん」紫陽花が泣き叫ぶ声がして
「きゃああああ」真っ青になった狐たちがお茶室に駆け込んだ
そして
けんけんけのけ
御用のないもの通しゃせぬ
御用のない者とおしゃせぬ
いいながら茶室が消えた
「逃すかあ」言いながら石榴が電光石火のごとく走り出した
そしてお茶室と石榴が消えた




