53/102
清明様の憂鬱 特別篇 青龍と天使 52
葛の葉は戦闘用の短めの袴とブーツに変わり薙刀を持った
「お前は何か支度はせんのか?」と聞くと「素敵な奥さん風にしてくれ」
とわけのわからない答えが返ってきたので無視して集中した
「合図したいらいけ」 相手が見せているこの風景は幻術とさえ言えないもしかしたら自分自身の
思い入れがあふれ出て作った世界かもしれない
相手はここにいたいのだ、永遠の妄想の王国、これなら勝ち目はある
真剣に印を切った
すっと指を降ろすと白々と凝縮して鮮明な輪郭を得て、透明で小さな波紋が、いくつも
浮き上がり徐々に重なって大きくなった
青き水底は知れず澄み虚妄を流し去りたまえ地上浄化
さらに葛の葉が低くつぶやくと砂に隠されていた
水が盛り上がり竜の形になって盛り上がった
葛の葉が叫ぶ 「さあ、青龍いったるんじゃあ」明らかに嬉しさが混じった声が響くとともに、青龍
の姿が消えて、水でできた竜が砂に囲まれた家に襲いかかった




