清明様の憂鬱特別篇青龍と天使 ㊴
「じゃあそろそろおいとまするわ」 デボラちゃんが立ち上がって狐が見送りに言った
「ショーって何のショーなんだ」と聞くと「えーっとアルティメットとか言ったかしら」
「それは 格闘技じゃないのか?まあいい」
俺は言って写真を見せて 店であったことを話した
「ああ こりゃ有名人じゃ」
と言って立ち上がって結界を強化しつつ鍋を片付けだした
「正体がわかってよかった」
「でも 悪霊と言っても人間だぞ そんな力があるのか?」
「それがね けっこうあるのよ」 キツネは後ろに積んであった本をあさり始めた
「どうしたんだその本?」
「かりたのよ図書館で・・・・」
「図書館には天使がいるんじゃないのか?昔映画で見たぞ たしかザビエルとメグライアン主演
で・・・」
「それはザビエルじゃなくてニコラスケイジ」
レグがやけに静かなので見るとウトウトしてる ものすごくつまらないことを言ってしまった
「レグ こんなところで寝たらだめだ」言うとフラフラしながら寝室に向かった
「大丈夫か?」声をかけると「大丈夫?」と眠そうに言った
二人になると狐は本をめくって差し出した
「 この写真 どう思う?」まったく違う口ひげを生やした男が写っている
でも目が同じだった
「それから20年近く経って真面目なジャクソンと言う医師が女の子をバラバラにした
彼は悪魔の声を聴いたと言ってる」
「これは完全に憑かれてるだろう こっちの地獄や天国は何をやってたんだ」
「それがねえ いろんな宗教が入り組んでものすごい複雑なの 広さも桁違い イギリスからわたって
きた移民たちは開拓で遊牧民族になり気性も変わった でもさ悪霊なら勝ち目はある」
「何でだ」 葛の葉はやっとあったまってきたらしく毛布を膝に置いてニタッと狼の様に笑った
「 陰陽道は悪霊封じの為に作られたものだからじゃ そいでね 青龍こっちから仕掛けるぞ」




