清明様の憂鬱番外編 青龍と天使㉒
部屋の中はいい匂いがして暖かくさっきの心痛を和らげてくれた
葛の葉と名乗った女性から進められてシャワーを浴びてローブを着るとまた一段と気分がよくなった
テーブルの上には スコッチドエッグが乗っている
あまり知られていないがロンドンでは郷土料理で通っている
座ると暖かい紅茶を注いでくれた
「セーリューは?」と聞くと「すぐに戻ってまいりますわ 素早いですから先にいただきましょう」と言って
にっこり笑った
ねじった髪を赤いかんざしで無造作にまとめてゆっくりとした動作に見えるのてきぱきと仕事が進んで
いく
「さあ どうぞ」自分も座るとにっこり笑って料理を進めた
一口食べて吃驚した
肉汁と卵の味がしっかりまじりあってものすごく美味しい
「お口に会いますか」葛の葉が心配そうに聞いた
「ものすごく美味しい」と言うと「よかった」と言って3段になったシルバーのトレイを
もってきた 紙ナプキンの上にいろいろな小さなケーキが乗っている
「パンの代わりにケーキを焼きましたの イギリスのケーキは好きですわ しみじみ甘くって」
自分でもケーキを取って美味しそうに食べた
会話していると素朴でのんびりしているような中に知的な鋭さがあった
それが窮屈な物でなく会話の楽しさを熟知して楽しく語り合うことを心から楽しんでいるように見えた
そのころ青龍はバケツをもって猛ダッシュしていた
プールを出るときにいきなり後ろから羽交い絞めにされた
華麗な巴投げでプールの中に叩き込んでやったがまだ追ってくる
なんだ なんだ 何者だ?




