清明様の憂鬱番外編 青龍と天使⑳
その時 突然プールの中の人口ライトが消えた
俺は急いで泳いで天使のところに戻った
レグは中腰になって顔色が変わっている
その目線の先に男がいた
青龍は素早く水から上がってレグの回りに結界を張って印を結んで日本刀を取り出した
その時気づいた 俺は水着だ 刀をはさむ場所がない
しょうがない とりあえず抜刀し両手に刀と鞘を持った
(セーリューそいつは・・・)
(強いんだろ知ってる でも俺も強いぞ人は見かけによらないんだ)
そいつが(俺の名前はミファリア) と言ってにやにや笑った
黒い長いコートがごつごつしたブーツの上でやくざっぽく揺れている
(名前なんてどうでもいい お前悪者か?)と聞くとく唇の恥だけあげて笑って
「お前 名乗ったらどうだ?」と言った またにやにやと笑った
悪意に包まれたような寒々しい笑い
(わるものだ 斬ってよし)俺の本能が告げた
たぶん殺人嗜好者だなっと思った
今 奴は楽しんでいる
俺より一回り体が大きい猫がネズミをいたぶるようなゆとりを見せてもっと会話を楽しみたいんだろう
そうはさせるか
相手も自分の思考を読んだらしい
笑みが行動によって破られた
相手の腰が沈んだ だが術を放った右手が遅い
その間に思いっきり踏み込みながら右手に鞘を投げつけた
相手が投げてきた火の玉を立ち受け身で転がってかわし一気に間合いに入り首をはねた
ついでにどこが弱点かわからないので心臓も貫いておいた
そしてあっけに取られている
レグを振り返って言った
「逃げよう」