清明様の憂鬱 特別篇 青龍と天使 99
「部屋って」
(レグを借りて部屋で暮らすじゃなくて、部屋を借りてレグと暮らす
プランターとかおいて、植物育てて、エプロンはレースがひらひらついてて
ええええええ、ありなのか?そんなん違う、そういうことじゃなくて俺の望みは・・・)
「青龍、青龍」ゆすられて意識が戻った。
「君は、すぐどっかに一人で行く癖があるね」レグが笑った
「うん、呼び戻してくれて助かった」
「屋敷から出たらだめなの?」レグが言った
「そんなことより、俺は君に天国で、綺麗な場所で、幸福に過ごしてほしかったんだ
二度と飢えたり、寒い場所で一人で眠ってほしくなかった、それなのになんでそんな話になるんだ?」
青龍は下を向いて言った、その声に少し苦しみがが混ざっているような気がして、レグは理解した
「君は最初合った時の後悔しているの?」
青龍はますますうつむいて言った
「そうだ、俺は君の前で平気で思いっきりがっつり、食事して話も聞かず追い返してしまった、
あの後君は震えながらあの山で眠ったんだろう、2度続けて死ぬなんてしかも2度目は自殺で完全な消滅だ
そんなの辛すぎる」
「青龍、そんなこともうどうでもいいんだ、君は命がけで戦ってくれたし、君と歩いたらあの街もすご
く楽しかった、狐さんの料理は素晴らしく美味しかったし君たちのおかげで消滅したくなくなった」
レグは優しく言ったが青龍はますます下を向いた
「君の父親が許してくれたってあんな立派な人を、俺が父なんてよぶのは間違ってる、前もいったけど
俺は自分がどっから湧いて来たかわからない、 ボウフラとかりんたろうミミズみたいなもんだ」
「りんたろうミミズって?」
「釣りえさやで売ってるやつだ、あ、いま 気付いた、りんたろうミミズのが俺より、出所がはっきり
してる」
「青龍、よく聞いて」レグは真摯な顔になって言った
「前も言ったけど、天使は救わないというか、救えないんだ神の使いだから神の言うとおりにしか動
けない」
「ここに来ていいの?」
「それは、狐さんが交渉してくれた、何しろあれだけの犠牲者を出した悪霊を放置したんだから
父のことを話して、休暇をもらったよ、話したいことがたくさんあるんだ」レグは言った