清明様の憂鬱 特別篇 青龍と天使 ⑩
今度はちゃんと訪ねて来たのか さすが紳士と思ってドアを開けてみてひっくり返りそうになった
そこには2メータぐらのマツチョの黒人が立っていた
いや問題はそれがど派手なドレスを着ていることだった
筋骨隆々とした腕 フラッシュバックが襲ってきて床が抜けてすとんと落ちていくような感じがした
「あら」とか言いながら葛の葉がにこにこ出てきて英語でなんか話した
「じゃあ 出かけるから」と言って狐はいそいそ出て行った
エキゾチックな顔立ちの黒人が「シーユー」とだみ声で言った
俺はガクガクとうなづいて それから狐が振り返って
「お前 髪の毛黒くしていけ 青髪は目立つんじゃ」と言ってドアが閉まった
(そういうお前のがおお目立ちじゃないか)あれは確かに男だったしなんかのコントとしか
思えないドレスだった白鳥みたいのついてたぞ
奥の部屋に行って虚脱してそれから幻術で髪を黒く変えた
なんで俺の回りをあんなのばっかで固めようとしやがる
あでも深く考えるのはやめよう 殺人を犯してしまいそうだ
あいつはともかく何の関係もない人とか殺してしまったら困る
そのとき窓がコツンとなった