アウター
隊長ーーー
空から高い鳴き声が聞こえる
「んぁ、鳥か」
空には人間の子供ぐらいの大きさの鳥が飛んでいた
若い騎士は勢いよく扉を開け
「でででで伝令伝令」
「なんだ騒がしい」
「セゴンの砦が····おおおおお」
「ちゃんと喋らんか!」
いかにも歴戦の騎士だというような老人が近くにあった水瓶にはいっているを水を若い騎士に勢いよくなげつける。
「お前はまともに喋ることも出来んのか!─で、なんだセゴンの砦が襲われでもしたのか」
「せセゴンの砦が落ちました」
「なっ」
─セゴンの砦 数刻前
そこには両手に細めの短剣のような紅い爪を装備している男と白装束を纏う女がいた。
「弱ええ弱いんだよ本当に国の騎士かっつんだよ」
一人の騎士が完全に視界外のはずである背後から弓を射った。しかし、その矢は当たる前に影から伸びた
なにかに矢ごと騎士すらも切り裂かれていた
「仕方ないと思う私たちが強いだけモブのNPCなんてこんなもの」
「NPCはNPCでもさーせめて守護騎士と死合たいよなー」
「あ~一時期そいつの奴隷の中にアウターがいるんじゃないか―なんて噂されてたよねー」
「んあぁそういえばそうだったな、めっちゃくちゃ強ええ奴隷のメイドがいて、いなくなる周期が学生と同じだったからそう噂されたんだよな」
「そうそう、でもーそれも最初のうちだけで今では毎日いるから結局違ったって話だけどねー」
「NPCでも強ええなら何でもいいわ。正直NPCと俺たちプレイヤーとの違いなんって現実に体があるかどうかだし、話しても全然わかんねぇのマジでアトランティスはすげーと思うわけよ」
「ほんと驚きだよね」
「ぁまだ生き残りがいたか──死ね」
男の陰から伸びてきた何かは彼の足首を正確に狙い斬りさ──踏みつぶされ霧散していた。陰から伸びた何かは彼を傷をつけることすら叶わなかった
「ぁんって隊長かよ紛らわしぃーんだよてか隊長どうやったら音速に迫ろうという一撃を踏みつぶせるんすか!」
「たしかに、隊長は異常だよね。なんでアウターじゃないのにそんなことできるんですか?」
「···········勘?」
「「まじか」」
「てかさ前な夜にさー寝てる隊長に零距離で一撃いれたはずなんだけど」
「何やってんのあんた」
「いやな、気づいたら隊長が後ろにいて「········何?」って言ってきてよ、あの時はマジびびったは」
「そんなのアウターでも一握りしかできないよ。ユウ隊長冴えない顔なのに強すぎ」
「········そんなことない」
◆◇◆◇
──毎夜恒例~夜のお相手(という名の·······)
「──以上が報告となります」
「セゴンの砦がなぁ、ありがとうそして無事によく帰ってきてくれた」
「主にそのようなお言葉をもらえるなんて我ら一同感激です」
そこには、主の前に集った黒い服の10代~60代の8人が涙を流していた。
「お兄ちゃん起きて」
???「·····むにゃむにゃ」