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となりの場所と交わるとき  作者: 西野了
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交差するもの

 寝苦しい夜だ。エアコンをつけっぱなしにしても嫌な汗が出る。設定温度を下げれば寒い。そういう夜が年に数日あるが、今日がまさにその夜だった。



『僕と妻と幼い娘は後部座席に座っていた。夜遅くまで雪が降っている。遠くの山の頂上付近には薄っすらと雪が積もっている。「この道は行けません」運転手はそう言うとハンドルを切った。そして畑の境目―白いセメント細い小道の上に自動車の片輪を乗せて走行した。見事な腕だ!「お嬢さん、寒くありませんか?」運転手が心配そうに訊いてきた。僕と妻は幼い娘の肌に触ると、その肌は冷え切っていた。すぐに暖めねば!』



 僕の部屋のドアが開き、娘が辛そうな表情を浮かべて言った。

「咳がひどくて眠れない」

 僕は寝ぼけ眼で娘を見て、トイレに行き、薬を用意し水をコップに入れた。娘に薬を飲ませるとベッドで横になっている彼女の背中に手を当てた。

 娘の体は冷えてこわばっていた。

 僕は軽くマッサージをして、体のこわばりをとるように暖かい気を送り続けた。

 しばらくすると娘は静かに眠りについた。

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