ハッピーエンド!?
俺たちは天使に運ばれて元の街へと戻ってきた。
ランは人里離れた森の中で暮らすのだそうだ。
ヤヨイは宇宙の実を地中に埋めて育てている。
「スズキさんっ! おはよーっ!」
俺はというとけもままと暮らしていた。魔王化したせいか、やたらと俺に甘えてくる。寝る時は抱き枕状態だ。
「おはよう。ここでの生活にも随分と慣れたな……外の世界も冒険したし……」
「そうだねっ! すっごく楽しかったよっ!!」
その時だ、玄関からぱいぱいちゃんの声がする。
「けもままさ〜ん、おはようございますぅ〜〜」
おっとりとした声はぱいぱいちゃんしかいない。
「あっ!! ぱいぱいちゃんだっ!!!」
ふたりで玄関に向かった。
「またまたビー玉を拾っちゃいました〜〜綺麗ですね〜〜〜」
そういえば、前もこんなことがあったな。けもままたちはビー玉とか綺麗な木の枝で喜べるって話しだ。そして、もしかしてそのビー玉って……。
「なぁ、俺にもそのビー玉を見せてくれないか?」
「もちろんいいですわよ〜〜スズキさんも綺麗なものが好きなんですね〜〜〜」
玉の中映る無数の光の粒。もしかして……。
「これって宇宙なんじゃないか? あの宇宙の実ってやつ」
「うーん、どうでしょうね〜? そんなこと考えたこともありませんでしたわ〜〜」
まあ、俺には判別がつかない。ただのビー玉かもしれないし。
でも、微かに小さな光の渦が玉の中で動いているような気もする。
「ま、考えても仕方ないか」
けもままはビー玉を受け取ると引き出しの中へと大切そうにしまった。
「そうでしたわ〜今日はヤヨイさんとお祝いパーティをしますの〜〜みんなで行きませんか?」
お祝い? なんのお祝いなんだろう。
二人の後をついて街外れへと向かった。
「マスター、おはようございます!」
ヤヨイは宇宙の実に水やりをしていた。そこには緑色の小さな芽が出ていた。
「もしかしてお祝いって……芽がでたから?」
「はいっ!! きっと素敵な宇宙の木が育ちますよ。ワタシは天使のなりそこないかもしれませんが、こうして宇宙の木を育てていきたいです」
ヤヨイらしいな。
「天使のなりそこないなんかじゃないよ。ヤヨイは大天使みたいなものだし……」
「そ、そんなことありませんよっ!! まだまだ未熟です……」
楽しく会談していると、一陣の風が吹いた。
「ふっふっふっ、なにやら楽しそうにしておるな。なに、宇宙の実が芽を出したのか。それはめでたい。魔王も感情エネルギーを食べるのを我慢してあるようだの……」
「ランさんっ!! 最近は会わないから心配していたのですよ」
「なに、ここでスズキくんの子どもを育てようと思って、愛の巣を作っておった。ちょうど良い廃墟もあったしな」
もしかして、初めてヤヨイと会ったところかな?
それとも廃墟がいっぱいあるのか?
他のおっさんたちがどこに住んでいるのかもよくわからないし。
「ねぇ、スズキさん、子どもってなに? なんだか、その言葉を聞くとお腹の下があったかくなる」
けもままは魔王化の影響が少し残ってるな。小学生のような雰囲気もあったが、中学生くらいの女の子らしさみたいものが強く出てきた気もする。
「そなたにはまだ早い。こういうのは、妾のような大人でなくてはな」
「えーなにそれ? わたしもなんだか子どもが欲しいっ!」
いつもの団欒だ。こういうスローライフでいいんだよ。しばらく冒険はいいかな。
「マスター、ワタシはマスターを愛しています。ずっとずっと愛しています。今回の冒険でその気持ちがとても強くなりました」
ヤヨイの華奢な体が俺に寄りかかる。大きな黒い瞳に小さい鼻と小さな口。とてもかわいい。心臓の鼓動が速くなった。
「マスター、ワタシには子どもが産めませんが、マスターを楽しませることはできますからね……人の女性と同じものがついていますので」
「えー、なにそれ? 人の女性と同じものって?」
けもままは好奇心いっぱいだ。
「妾にもあるぞっ! 今夜あたりどうかな? スズキくん。きみが望めば、妾はヤヨイとやらと二人でもいいぞ」
「な、なにをっ……」
幸せすぎて興奮してくる。
「きっとおっぱいですわよ〜〜地球人にもあるみたいですし〜〜〜」
また、ぱいぱいちゃんが不思議なことを発言した。ぱいぱいちゃんには不思議ちゃん属性もある。
「それなら、わたしにもあるよ! 好きなようにしていいからねっ!」
「わたくしにもありますわ〜〜もしかして、母乳のことでしたら、わたくしも出ますから〜〜〜」
「ちょっ、みんな! くっつきすぎだって!!」
4人の大小さまざまな胸が俺に押し付けられる。おしくらまんじゅうならぬ、おっぱいまんじゅうだ。
「「「「ねぇ! スズキさん! 誰にする?」」」」
「そ、そんなの選べないよ〜〜っっ!!」
〜第一部 完〜
これにて完結となります。
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