第三章77 【10月31日/初等部4年生活動中】12/究極の想像力は肉体をも変えていく
【河池 祈清】は人目を避けて、日本のとある巨大洞窟に1人来ていた。
彼女はここで自らの力を使ってとある実験を行う。
聞いたら頭大丈夫?と心配される様な馬鹿げた実験だ。
だが、彼女は成功すると思っている。
彼女は、【群体人間】と言う存在をその目で目撃していた。
彼女が実験の被検体として接してきた【金髪の少女】と【銀髪の少女】である。
この2人から、あり得ない事が現実にある事を彼女は学んでいた。
そして、それらの源となるのは全て、人の【想像力】にあると結論づけていた。
【究極の想像力】は、【肉体】をも凌駕し、【肉体】を自在に変化させる事が出来る。
例えば、【獣人】に変身したり透明になったりも出来るかも知れない。
そんなのは物理的にあり得ない。
今までの彼女はそう思ってきた。
少なくとも科学の力の手助けが無ければ、そんな事にはならないと思っていた。
だが、2人の少女と接する内に、彼女のその凝り固まった考えは間違いであると考えるに至っていた。
だから、これからやる事も彼女は成功すると考えている。
非常に馬鹿げた事だが、必ず上手く行くと信じる事にした。
その馬鹿げた事とは一体、どんな事なのか?
それは、【巨人】になると言う事である。
彼女の考えが正しければ、【想像力】を究極にまで高めたらどんな事でも出来る。
人間は思いこみで、どうにかなることがある。
例えば、病気だ。
必ず元気になると信じていた患者のガン細胞が綺麗さっぱり消えて無くなったと言うのはよく聞く話である。
プラセボ効果(プラシーボ効果)が原因と言われるそれである。
プラセボ効果(プラシーボ効果)とは、本来は薬としての効果をもたないプラセボを服用し得られる効果のことを言い、プラセボを服用することで、病気の症状が改善することがある。
これは人の思いこみがそうさせているのである。
信じる者は救われると言う言葉は通常なら疑うことも、疑わず信じれば不幸を感じず幸せな感覚で過ごせると言うことを言う。
つまり、信じる事で、表の物も裏に出来ると言う事である。
だから、その信じると言う想像力を究極まで高める事で巨人になる事も出来ると彼女は考えていた。
そして、巨人になるため、人気のない場所を選び、服を脱いだ。
そして、頭に、想像力を高めるための装置を付け、念じる。
(私は巨人になれる、私は巨人になれる、私は巨人になれる、私は巨人になれる、私は巨人になれる、私は巨人になれる、私は巨人になれる、私は巨人になれる、私は巨人になれる、私は巨人になれる、私は巨人になれる、私は巨人になれる、私は巨人になれる・・・)
彼女は念じ続ける。
そして、彼女の身体は1メートル60センチほどの肉体から、3メートル80センチに膨張を始めた。
本当は、彼女は10メートル以上の巨人になろうと考えていた。
残念ながら今回の自分自身を使った実験では、そこまでの領域に達することは出来なかった。
だが、確かに大きくなった。
大きく膨張した。
この事実は彼女にとって何者にも代え難い真実となった。
【祈清】は、
「想像力は肉体を変える。その証明は出来た」
とつぶやいたのだった。
類は友を呼ぶと言う。
【芳一】の周りに人智を大きく越えた才能がまた1つ、近づきつつあるのだった。




