第三章73 【10月31日/初等部4年生活動中】8/悪戯ピクシーの覗き見レポート2
【ミッドナイト・プレイヤー/真夜中の選手】の【ピクシー】種族の【キューティア】と言う少女は、どこかに忍び込んでメモを読んでいる。
彼女は4枚目のメモを見て、
『えぇ~っと、こっちは・・・
【群体】として分けた人格を【フローズン・ビューティー/冷凍美女】状態にしている氷漬け状態の器に移植する事に成功した。
本体とは別の個体にそれぞれ定着した模様だって』
とつぶやいた。
やはり意味がわからない。
解らないなりに想像するに、氷漬けにしている美女の器に【銀髪の少女】の他の人格を植え付けたと読み取れるが本当だろうか?
5枚目のメモを見て、
『驚いた。
彼女達は前世で私と関わりがあった様だ。
私の主だったと言うのは未だに信じられない。
私は彼女達のために生きる人間だと今更ながら思い知った。
今までの彼女達に対する非礼、どうやって詫びれば良いのだろうか?
彼女達をモルモットの様に扱っていた自分が許せない。
私は罪深い女だ。
だから母と死に別れたのだ。
罰が当たったのだろう。
うーん、やっぱり解らない。
なんなのこの家の家主は?』
と言った。
【キューティア】は意味不明で首を傾げているが、このメモはどうやら、【7周目】の【選ばれし者】/【河池 祈清】の物だと推察出来た。
メモからは彼女の葛藤が読み取れた。
6枚目のメモには、
【彼女達と袂を分かつ事になった。
仕方ない事である。
私も彼が気になってしまっている。
許されない事とは思いつつも、彼への憧れは溢れてくる。
逢いたい。
母が思い焦がれた運命の人。
【唯野 芳一】。
彼に逢いたい。
逢って話がしたい。
その後、どうなるか私には解らないが、逢いたいという衝動は忠誠を誓った主に背く事になっても叶えたいと思っている。
だから、主達とは一緒に居られない。
この不忠者を許せとは言わない。
だが、私は私の衝動のままに行動したいと思う。
だから、がっかりさせないで欲しい。
【唯野 芳一】。
私はあなたに期待する】
と書かれていた。
【河池 祈清】が【金髪の少女】と【銀髪の少女】との関係を断ち切り、【芳一】に逢いに行く決心をしたと言うメモなのだろう。
このラボはアメリカのとある場所にある。
彼女はこの研究所を捨てて、日本に向かったと言う事である。
彼女はここには居ない。
【キューティア】は彼女の留守中にお邪魔しただけだった。




