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都立夢異世界部活学校(とりつゆめいせかいぶかつがっこう)/第3章  作者: 羽絶 与鎮果(うだち よしずか)
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第三章70 【10月31日/初等部4年生活動中】5/いつもの日常

 【芳一】は今日もバイトに出た。

 だが、これと言って特筆する事は無い。

 いつもの様に、仲良くなった人と雑談をしたり、休憩時間中、アイディアのメモを取ったりして仕事もそつなくこなしていた。

 ただ、サイン下さいと久しぶりに言われたが、いまだに彼は自分のサインを持っていないので、普通に名前を書いて、

「すみません、これで良いですか?」

 と言ったのだった。

 てっきり【芳一】は仕事上のサインだと思ったのだが、ファンなどに出すサインだと知ったのは後になってからである。

 【芳一】はこういう行為に対してあまり良い印象を持っていない。

 有名人のサインは高く売れるとして、転売する事が横行しているからだ。

 これはその人に対して何のリスペクトもない浅ましい行為だとさえ思っている。

 ただの金づるとしか考えて居ない行為だと軽蔑していた。

 サイン下さいと言ってきた人は何の面識も無い人であり、後で売るかも知れないと思うとちょっと不愉快な気持ちになったのだった。

 バイトも終わり、帰りに、ファストフードによって、クルーの女の子達とまた少し会話をしたりした。

「何か最近羽振りが良いんだって?」

「違いますって。僕はいつも通りですよ」

「そうかなぁ~ちょっとかっこよくなった気がするんだけどなぁ~」

「そっすか?」

「うん、襲っちゃおっかなぁ~」

「何言ってんですか。僕は37のおっさんですよ。からかわないでくださいよ」

「結婚相手としては十分よね。どう?私と交際してみない?」

「彼氏居るってこの前言ってたじゃない」

「別れる」

「駄目です」

「こらっ仕事しろって」

「あ、はぁ~い。ごめんね」

「いや、こっちこそ」

 みたいなやりとりがあった。

 相変わらず、【芳一】は顔が広かった。

 近所の色んな所に知り合いが居る。

 それらはちょっとした事で話す様になった人達ばかりである。

 【芳一】はすぐに顔に感情が出る。

 だから嘘をついてもすぐにばれやすい。

 だからか、裏表があまりないとして人が話しかけてくる事が多かった。

 そうやって【芳一】はあちこちにちょっとした知り合いを作って行ったのである。

 知り合いが多いのは【芳一】の人徳とも言える事なのかも知れない。

 そう言う日常の話なのであった。

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