第三章69 【10月31日/初等部4年生活動中】4/ジュエドールとフラワイフ
【芳一】は、バイトに行く時間まで少しあるのでその間に、来月分の【キャラクター原案】の仕事をする事にした。
家賃を安くしてもらうために【能活】からの依頼を毎月受けることになっているからだ。
今回の【能活】の依頼は、
【ゲーム用の新しい女性限定のイベントガール】
との事である。
これは例えば、【レースクイーン】や【キャンペーンガール】、【ウェイトレス】や【メイド】などの様な、女性を示す新しい言葉を作って欲しいと言う依頼である。
要するに、【ネーミング】の依頼である。
【芳一】は、こういう仕事を受けるのは始めてである。
【芳一】は自分の作る物語のキャラクターなどの名前の付け方は独特であり、普通の人のネーミングとかなり違う所がある。
そこが面白いから案を貰いたいとの事だった。
こういう事があった場合、【芳一】は100案でも200案でも考えて出してしまうが、それだと相手が混乱させる恐れがある。
バイトとは別の仕事をしていた時、いつもそれで出し過ぎだと注意されていた。
なので、今回は2案に絞って、出すことにした。
既に候補としては、色々ある。
彼は、独自のやり方として彼が考えた【ドネルケバブ方式】と言う制作方法を取っている。
それは、ケバブの作り方が、たくさんの肉の塊を削って作る所から、そのイメージを投影してたくさんのネタの塊からネタを削って混ぜて1つの案にすると言う考え方の作り方である。
彼のライフワーク作品である【フィクション・レジェンド】と言う話を作る時に思いついた方法であり、その後、他の作品でもこのやり方を利用している。
今回の依頼もそのやり方でたくさんのネタを組み合わせてやろうと思っていたが、基本的に彼は名前を付けるのが苦手である。
そのため、突拍子もない様な名前を付けてしまう事が多々あった。
色んな候補をいくつも挙げたが、自分で使うのではなく、【能活】にあげるアイディアという事で、なるべく分かり易い案にしようと考え直した。
そこで、女性をイメージ出来る2つの単語(主に英語)を組み合わせて【造語】を作る事にした。
たくさんの候補を辞書で調べて最終的に残った単語が、
【JEWEL/宝石】、
【DOLL/人形】、
【FLOWER/花】、
【WIFE/妻】、
だった。
この単語の特徴を見た所、【ジュエル】と【ドール】は【ル】で終わり、【フラワー】と【ワイフ】は【ワ】が共通する事を発見した。
そこで、【芳一】はこの組み合わせを合わせる事にした。
【JEWEL/宝石】+【DOLL/人形】で【JEWEDOLL】、
【FLOWER/花】+【WIFE/妻】で【FLOWIFE】、
と言う【造語】を作った。
そこで、この【造語】の名前の由来や、【イベント】で使う使用例などをいくつかずつ書いて、それをDMで送った。
すると、【能活】から、
【エクセレント。
素晴らしいです。
さすが、芳一さんです。
ありがとうございます。
ありがたく使わせていただきます】
と言うDMが返ってきたのだった。
【芳一】としては、あっという間に来月の家賃も安泰と言うことになったのだった。




