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都立夢異世界部活学校(とりつゆめいせかいぶかつがっこう)/第3章  作者: 羽絶 与鎮果(うだち よしずか)
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第三章52 【10月30日/初等部4年生活動中】24/【芳一】のデートプラン1

 【芳一】は、バイトの休憩中、新しく親しくなったバイト仲間と【デート】の話になった。

「【唯野君】ってさ、結構、色々活動しているけど、女の子とデートした事ってあるの?

 ってか付き合っている彼女とか居るわけ?」

「え?僕っすか?今は付き合っている彼女は居ないですね。

 結婚もしてないです」

「ふぅ~ん、じゃあ付き合った事とか無いの?」

「一応、ありますけど」

「どういったデートとかしていたの?全然、イメージわかないんだけど」

「確かに、僕のデートはちょっと特殊かも知れませんね。

 相手のエスコートとか考えてなかったんで」

「どういう事?」

「いや、どうせ彼女と趣味合わないなぁ~と思っていたから、デートの時は、お互い行きたいところを考えあって、彼女と1回ずつ勝負して、勝った方のやりたい事を相手に付き合わせるというゲーム感覚のデートプランだったっすねぇ」

「何それっ?」

「いや、簡単に説明すると、例えば、僕がゲーセン行きたいと思っていたとして、彼女は、ショッピングをしたいと思っていたとして、何かの勝負をするんすよ。

 平等な勝負をね。

 それで勝った方に負けた方が一定時間、付き合うんです。

 ランチとかもそうでしたね。

 僕は当時、イタリアンとか苦手意識あったんで、イタメシを希望する彼女に負けたくないので勝って、食べ放題の店を勝ち取ろうとした事もあったし、彼女の方も、君、変わってるねとか言ったりしてたけど、負けたくないから真剣に僕に挑んで来ましたね。

 1回のデートで、多くても4回から5回くらい勝負して、デートコースを決めてましたね。

 その方が本気でお互いやりたい事、出来ると思うんですよね。

 相手に遠慮して合わせるんじゃなくて。

 僕はそう言う本気の付き合いがしたかったんですよ。

 だから、1人でプランニングするって言うか相手と行きたい事を勝負で決めるってデートプランでしたね。

 全然ムードが無い、ガキの遊びみたいだって大不評でしたけど、僕はこういうデートしか思いつかなかったんで。

 相手に合わせるとか苦手だったんで。

 2人でやりたいこととか行きたい事とか滅多に無かったんで、恋人というよりやりたいことを争うライバルみたいな感じでしたね。

 だってデートっぽい事苦手だったんすよね、僕っ。

 それでいつも長続きしませんでしたね。

 結局、今も独り身ですよ、ははっ」

「個性的だね、君はやっぱり」

「そっすかね?まぁ、彼女に合わせて、やりたくない事をやるのが何か損した気分になるんでそれなら勝負して負けたら罰ゲームとして成立するかな?とか思っていましたね。

 まぁ、ガキだったんですね。

 モテなくて当然っすね」

「いやいやいや、君、最近、モテモテだって聞いたよ。

 何でも極めるものだね。君からお金の匂いがするよ」

「そんな事、無いですよ。今も修行僧の様にコツコツ創作活動している毎日ですよ」

「そんな、君の何処が良いんだろうねぇ~、結構な美人達が君に好意を持っているって聞いたよ」

「美人か・・・確かにそう言う子達が最近、何かの縁があって一緒に行動する事が多いですけど、彼女は1人も居ませんよ。

 僕は37歳のおっさんですからね。それに僕は相手に合わせるのって好きじゃないですしね。

 僕と恋愛したい子なんて、居ませんって」

「謙遜して、まぁ・・・」

 と言う話をしていた。

 ただ、確かにバイトの人の言うように、最近、【芳一】もモテ出した様な印象はあった。

 さすがに、寝床に美少女が忍び込む様な真似をされて、モテないと思う程、【芳一】は鈍くはない。

 だが、どこかで恋愛に踏み切れない自分が居た。

 確かにデートをするだけの金銭的余裕は出来てきたが、今、やるべきは創作活動。

 恋愛をしている暇はない。

 それに、運命の出逢いはまだしてない様な気がする。

 運命の相手、赤い糸で、結ばれた相手は・・・

 と、ふと、噂を聞いただけで一度も逢っていない【金髪の少女】と【銀髪の少女】の事が頭をよぎるのだった。

 すると、

「何だよ、のろけてんの?」

 とからかわれた。

 そんなバイトの休憩時間の光景となっていたのだった。

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