第三章47 【10月30日/初等部4年生活動中】19/【我柔 稜翔(わやわ りょうしょう)】の前世
【芳一】達【全知全能界アンサワルド】の転生者の他にも、【異世界】からこの世に転生した者は存在する。
【御神体】と【怨魔体】の両方に選ばれた他の【選ばれし者】も【転生者】である。
そこで、もう一例だけ、【選ばれし者】の前世について触れてみよう。
【6周目】の【1体目の御神体】と【1体目の怨魔体】の契約者1名、【我柔 稜翔】日本/男性の前世について少し書こうと思う。
【稜翔】の前世は、【強者暴食界ストログイート】に居た。
【強者暴食界ストログイート】とは、【ストロングイート】つまり、【強者】が【食べる】世界である。
【能力全般】が【食べ物】になっており、【ダメージ】を受けると、身体から、【能力】を司る【食べ物】が出てくる。
他の存在がその【食べ物】を食べると身体から【食べ物】を出した相手の力は削られ、食べた者は力が増すと言うものになる。
この考えが流通しており、【大魔王】や【勇者】と言う考えは基本的にない。
【大魔王】の代わりに【最強者】、【勇者】の代わりに【挑戦者】と言う言葉が流通している。
【最強者】は最も多くの【食材】を食べて、【力】を得、【挑戦者】は【最強者】にダメージを与えて【最強者】の力を削り、自身の力を増す様にして、【最強者】から【最強】の座から引きずり下ろし、自分が代わりの【最強者】になるのを目指すと言う世界観になっている。
もちろん、1回のダメージで【能力】全てが抜け出ると言う事は無い。
簡単な例を上がれば、【炎】を出すと言う異能を【強者】が10回分使用出来る能力を得ていたと仮定する。
【挑戦者】は【強者】にダメージを与え、【強者】から、10回の内、1回分の【炎】を出す異能の元になる食べ物がこぼれ落ち、【挑戦者】がそれを食べると、【強者】は、9回分の【炎】を出す異能を持った状態になり、【挑戦者】は1回分の【炎】を出す異能を持つ事になると言う事になる。
つまり、【能力】を細かく分類した食べ物がダメージによって身体からこぼれ落ち、【挑戦者】がそれを食べる事によって、【能力】の1部が使える様になると言う事になる。
この【強者暴食界ストログイート】全体の【能力】の総量は決まっており、それを食べたり落としたりする事でそこに住む住民は【異能】を使う事が出来るのである。
【最強者】と呼ばれる【存在】は複数存在し、特定の特別な【異能】を数多く使用出来る権利を持った存在が【最強者】と呼ばれる存在になる。
【稜翔】の前世はこの世界で、数多くの【最強者】に挑戦した【最強の挑戦者】とされる人間、【パレラル】と呼ばれた【挑戦者】である。
ちなみに【パレラル】が覚えにくい場合は【パラレル】のアナグラムで覚えれば覚えやすいかと思う。
【パレラル】は非常に多くの【異能】に興味を持った【異能コレクター】でもあり、たくさんの【最強者】に挑戦しては、【特殊な異能】を少しずつ得ていたとされている。
【パレラル】は【最強者】と呼ばれる事に興味は無く、ある程度、【最強者】の【特殊な異能】を手に入れると、【最強者】を倒しきる前に、挑戦を止めて、他の【最強者】に目を向けていたのであった。
一度でも【最強者】になると【地位】と【名誉】が約束されるが、【パレラル】は一切興味を示さず、生涯、【最強者】になる事は無かったとされている。
その代わりに、最も多くの種類の【特殊な異能】を持った【挑戦者】として、【強者暴食界ストログイート】にとっての【ギネスワールドレコード(世界記録)】に相当する【ストログイートレコード】に登録された人生であった。
【パレラル】は人生を己の信念に従ってやりきり満足して大往生で死んだ。
その後、この世界に【我柔 稜翔】として転生した。
前世の記憶を持つ彼は、我が道を行くとして、高学歴にこだわる事無く、独自の道を歩み、高学歴の相手を圧倒して行くと言う人生を歩んでいる。
その後、経験値では勝てないと思った【芳一】と出逢い、【パレラル】の時には得られなかった新たな経験を積むことになる。
【稜翔】の前世については以上となる。




