第三章44 【10月30日/初等部4年生活動中】16/前世の問題
起床した【芳一】に【フィナレエンデ】は、【選ばれし者】達の戦いは、【順転参戦方式】と【逆転参戦方式】の2種類があり、【芳一】は後者であるため、前者になる【能活】や【神宮姉妹】と戦う事は無いと告げた。
さらに、【神魔】が【御神体】と【怨魔体】の両方と契約した者と片方とだけ契約した者との戦いを別にした理由も付け加えたが、それは【芳一】にとって衝撃的な事だった。
【フィナレエンデ】の話では、【御神体】と【怨魔体】の両方と契約出来る者は物理的にこの世界の人間ではあり得ない事であり、それが可能となっている理由は【前世】が【異世界人】などであるからと言う事になる。
つまり、【芳一】や【フィナレエンデ】の前世はこの世界の人間ではないという事が証明されたと言うことだった。
さらに詳しく調べた結果、その中でも多重人格になっている者、【芳一】や【金髪の少女】や【銀髪の少女】達は、同じ【異世界】に【前世】は存在して居たと言う。
その【異世界】は全ての【異世界】を統治する【世界】であり、1人の【女王】が支配していた。
【金髪の少女】と【銀髪の少女】は元々、1人の人間であり、それが【異世界】を統べる【世界】の【女王】の後継者だったという。
だが、【女王】の後継者であるが故に、望む相手と結ばれる事が許されて居らず、悲恋に終わったと言う。
その結ばれなかった望んでいた相手というのが【芳一】の前世だと言う。
つまり、【芳一】と【金髪の少女】と【銀髪の少女】は、夫婦や恋人とは行かないまでもお互い惹かれ合った者同士というのが解った。
【芳一】は何となく、【金髪の少女】と【銀髪の少女】の事が気になっていたのは、【結ばれなかった前世】を引きずっているからだと言い、【金髪の少女】と【銀髪の少女】も【芳一】の事が気になっていると言う。
そして、【芳一】と2人の少女に年齢差があるのは、先に、【芳一】の前世の人間が死亡し、それを追うように、【金髪の少女】と【銀髪の少女】を1つにした前世の人間が後追い自殺したと言う。
自殺は大罪である事から、1つの魂は2つに別れて転生してしまい、【芳一】から20年ほど後に生まれ、命などの危険が多い人生になったのだと言う。
また、【芳一】と【金髪の少女】や【銀髪の少女】の居た【異世界】に居た人間の特徴は【多重人格】になってしまう事だと言う。
3人以外では【河池 祈清】がそれに該当するが、彼女も同じ【異世界】に前世居た人間で、【金髪の少女】と【銀髪の少女】の侍女を元々務めていた女性だという。
さらに言えば、【芳一】は、無名の【勇者】であり、その【異世界】を守るために数々の実績を果たしてきた人間だったが、生まれの身分が原因でその功績を認められる事はほとんどなく、唯一認めていたのが【金髪の少女】と【銀髪の少女】の前世とその侍女であった【河池 祈清】の前世で身分の差が原因で、結ばれる事は無かったと言う。
【河池 祈清】の前世の人間も【金髪の少女】と【銀髪の少女】の前世の人間に殉じて自殺をしたため、彼女達と同じ年齢となり、不幸な人生になったと言う。
ちなみにこの時点では、【河池 祈清】の話は伏せており、【芳一】は彼女の事を理解していない。
【芳一】の場合は謀殺されたので、自殺による罰を受けることなく、そのまま転生をしたと言う事になる。
それ以外の【御神体】と【怨魔体】の両方に【選ばれし者】は別の【異世界】からこの世界に【転生】したと言う事になっている。
つまり、【御神体】と【怨魔体】の両方に【選ばれし者】は、不思議な力などに対する接触が頻繁にあった前世を持っているため、元々のポテンシャルが、この世界に前世を持っている片方だけに【選ばれし者】達よりも高いため、戦闘を分ける必要があると【フィナレエンデ】は説明した。
それを聞いた【芳一】は運命を感じ、【金髪の少女】と【銀髪の少女】に対して妙にドキドキし始め、それを見ていた【雪玲/神娘】は、
「ぶぅぅっ、何か面白くないね」
と嫉妬していたのだった。
だが、一度も会っていないのに妙に相手の存在が気になっていた理由がある程度、解ったと言える説明であった。




