第三章36 【10月30日/初等部4年生活動中】8/天司(てんし)と地誅(ちちゅう)
【桔梗】は、昨夜、【都立夢異世界部活学校】の運営側に通報して、【芳一】の元カノ4人を逮捕してもらった。
では、直接【何】が、元カノ達を取り締まったのか?
元カノはともかく、他の違反者達は、それなりの【力】を持っている。
ましてや、【イリーガル・イグジスト/存在する非合法】と化した【無冠の才覚者】や、数度、【夢異世界部活学校】の【部活】を勤めあげて異能を得た【鬼霊使い】を逮捕するのは骨が折れるはずである。
当然、その逮捕術に特化した存在が居るのである。
それが、【天使】では無く、【天】を【司る】と書いて【天司】である。
【天司】の特徴は、とにかく何から何までが【白い】のである。
体型は中肉中背の一般的なものだったが、肌も目も口も服も何もかもが白くまるで、【白磁】を思わせる様相となっている。
これは、【天】、【夢異世界部活学校】を司る【法】を意味し、真っ白、つまり、一点の曇りも無く、正しい存在である事を意味している。
この【天司】の特徴は、【夢異世界部活学校】に置ける、【異能】の【使用権】を対象者よりも【上位】になれ、触れれば、対象者から、【異能】を奪えると言う事である。
つまり、例えば【選ばれし者】が【夢異世界部活学校】内で違反し、それを取り締まる場合、【選ばれし者】の【異能】の【使用権】は、【1位】、【2次眷属】の場合は【2位】と言う扱いになる。
だが、【天司】は、【0位】と言う、一時的に、【1位】より上位とされる【使用権】を得ることが出来るので、例えば、【選ばれし者】が、炎を操る【異能】を持って、【天司】を攻撃したとしても、炎が【天司】に当たった時点で、【選ばれし者】と【天司】の間に、接点が出来る。
その時点で、炎を出す【異能】はもちろん、【選ばれし者】が持っている他の【異能】も根こそぎ吸い取られてしまう。
吸い取った時点で、【天司】は、まるで砂の像が崩れる様に奪った【異能】もろとも崩れ去る。
その後で、【天司】が居た場所に【天司】よりも筋肉質な体型で肌も目も口も服も何もかもが全身真っ黒な漆黒の身体を持つ【地誅】と言う存在が現れ、様々な多彩な捕縛術を持って対象者を逮捕するのだ。
これに逆らえる人間はまず居ないだろう。
(人間以外は別とも言える)
【桔梗】は通告した関係で、この【天司】と【地誅】を目撃していたが、人間の形をしていても、真っ白と真っ黒な姿であったため、怖いと言う印象が強かった。
それは、逮捕された元カノ4人も同じ印象で、【人外】の存在によって、自分の力が奪われ、拘束されるのは恐怖以外の何ものでも無かった。




