第三章10 【10月29日/初等部4年生活動中】10/【6周目】の【選ばれし者】1
【イリーガル・イグジスト/存在する非合法】となる【無冠の才覚者】達が暗躍している外では、【5周目】に続き、【6周目】の【選ばれし者】達が【日本】の【東京】に集結しようとしていた。
それは、母体となる【夢異世界部活学校】が【日本語ベース】であるから、【日本】に居た方が何かと【得】になる事が多いからである。
【6周目】は海外の人間が多いが、【7周目】は【日本人?】の方が多いとされている。
【日本語】は世界的に見ると難しい言語である事から、どうしても【日本人】や【日本在住】の人に有利となっている。
【夢異世界部活学校】全体の【部員】の数も世界全体を10としたら、日本や、日本に関連する人は6.5となっている。
それだけ【部員】の数が多いのである。
この世界で成功したければ、まず、【日本】、出来れば【東京】に行くのがセオリーとなりつつある。
それには理由がある。
【1周目】から【4周目】の【覇権】を手にした【神魔】が元、日本人男性であり、そうなる様に調整したのだ。
だから、【夢異世界部活学校】や【選ばれし者】と言うのは【日本中心】になっているのだ。
そんな訳で、【タイ】から、【日本】に来日する【選ばれし者】も【日本行き】を決めていた。
いや、訂正しよう。
彼女は、【選ばれし者】の【権利】を自ら降りたのだ。
自分はどうせ【師匠】には勝てないから、【選ばれし者】では無く、【選ばれし者】の【2次眷属】を志願すると言って、【日本行き】を決めた。
彼女は、【カワイイ文化】や【アニメ】が大好きで、将来は【アニソン歌手】としてやっていきたいと言う希望を持っている。
だが、【タイ】に居るとそれを周りが許してくれない。
なぜならば、彼女は立ち技世界最強格闘技といわれるタイ式キック・ボクシング、ムエタイ最強の【瞬殺の死女神】と呼ばれる女性である。
彼女と戦うと壊れてしまうと言って、対戦相手が対戦を拒否するのだ。
彼女は生まれつき、とてもしなやかで強靱過ぎる筋肉を持って生まれており、6歳にして既に敵無しだった。
そんな彼女は、強すぎてムエタイに希望が持てず、戦う相手が居ない事で絶望した。
代わりにのめり込んだのが、【ニッポンカルチャー】だった。
特に【アニメ】や【カワイイ】ものにはまり、自分は【日本人】になりたいと言い出す始末だった。
そして、【芳一】の【サイト】を見て、彼の【創作物】を師事する様になり、彼を勝手に【師匠】と呼ぶようになった。
そんな彼女は特別な【四幅対】の【掛け軸】を6セット作った事により、【6周目】の【選ばれし者】の候補に選ばれたのだが、速攻で拒否し、
「自分は師匠の2次眷属になるっす」
と言ったのだった。
ちなみに、【掛け軸】の数え方が解らない方のためにうんちくを少し。
【掛け軸】の数え方は、一幅、二幅と数え、【陰】と【陽】、【風神】と【雷神】などの関連ある二幅セットのものを【双幅】や【対幅】と呼び、人の【幼少期】、【青年期】、【老衰期】などの関連ある三幅セットを【三幅対】、【春】、【夏】、【秋】、【冬】などの関連ある四幅セットのものを【四幅対】と数える。
それを作った彼女の名前は、【フィエーダ・シリラック】。
ニックネームは、【ズィー】なので、【ズィー・フィエーダ】とも言う。
また、彼女は現役時代、ただの一度も顔にヒットされた事が無いため、とても美しい。
そして、彼女の中味は、【女性】の身体に【男性】の心を持つ、【LGBTQ】の【トランスジェンダー(体と心の性が一致しない人)】である。
彼女は自分以外の【美少女】が大好きなかなりエッチな女性である。
(彼女は自分を【彼】と表現して欲しいだろうが、混乱を招く可能性があるので、失礼ながらここは見た目で【彼女】と言わせていただく)
彼女は降りたが、【6周目】の【選ばれし者】はほぼ決まっている。
その者達を少し紹介して行こう。
ちなみに、【フィエーダ】の代わりには次点だった【インド人女性】/【アユーシ・ヴァルマ】が選ばれている。