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屁理屈を

作者: 朝焼 悠

夢破れた私を見て

良かったと笑った人たちの

笑顔を私は忘れない


夢を叶える人は皆

笑われてきたのだと語る人


お前はそこから逃げ出した

負け犬と罵り勝ち誇る人


夢を叶えた人は皆

笑われてきたと語るあなたが

かつて自身を笑った人たちを

そうして

笑っているのなら

彼らもいつか

きっと夢を叶えることでしょう


自分が自分であるために

こんな

屁理屈にさえならない

屁理屈を

捏ねくりまわし続けていたら


いつしか人に嫌われて

傷つけて良い

はけ口にして良い

そんな人間だと判断されるようになって


いつしか人が怖くなり

安全な場所へと逃げ込んだ

拳を振り上げ張り上げる怒声も

それよりも深く突き刺さってくる鋭い言葉も


嘲笑も罵倒も

聞こえない

安全な場所へと逃げ込んだ


しっかり内側から鍵をかけて

安心だと思った矢先

今度は壁や天井が

この落伍者と責めてくる


私は壊れてしまわぬように

捏ねくりまわした屁理屈を

更に独りで捏ね続け


ついには時間も

私を忘れ

先へ先へと進んでいった


取り残された私は

齢だけを重ね続け

幼い

幼い

精神と

ぼろぼろになったままの

心だけ残り


全ては自己責任と

あの時

私の背中を押し突き落とした奴らに

上から

上から

再び笑われて


私はただのものかきに

なれていればそれで良い

なんの型もない

型無しの

魅力も価値もない

手垢にまみれた屁理屈しか

持ち合わせていないと

理解しているつもりだが


この無価値な屁理屈は

この無価値かもしれない私の命を

今日まで繋いでくれた

屁理屈だから


私はただのものかきを

続けていければそれが良い


ああなったらお終いと

笑う誰かの慰めにでもなれるのなら

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― 新着の感想 ―
[良い点] ま、いろいろあれど、 君が、ここで、書き続けてくれるのなら(時には休んでも良いよ?) それで、良いさ~♡♪ 君に会えないツラさの方が、ツライから……
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