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ワンパ教授の気まぐれ講義  作者: ワンパ教授
1/1

講義1”発電”

初投稿です。よろしくお願いします。

ワンパ教授の1%の由来は、100人いたら一人いるくらいの人間だと自称しているからです。

 ガチャ。研究室の扉を開けて、白衣を着た赤銅色の長髪の若い女性が入ってきた。

 「教授ー、頼まれた資料こちらに置きますね。」

 「あぁ、助手君。ありがとう。」

 助手と呼ばれた女性が近くの作業テーブルへと資料の束を置く。

 「今回の講義のテーマは”発電”…ですか?」

 「そうだ。私が考案した発電施設の解説とついでに他の発電との比較をしようと思ってね。」

 「今回の発明はどんなものなんですか?」

 「発明だなんて大げさな物じゃないさ。既存の発電を少しいじった程度だよ。汎用的な物ではないし活躍できる場所は限られてしまうだろうね。」

 教授と呼ばれた、30代後半でくせ毛黒髪の男性が設計図の様な物を助手に見せる。

挿絵(By みてみん)

 「これは…観覧車みたいですね?」

 「あぁ、構造は似たようなものだね。」

 設計図には、両脇に発電機、上には大量の玉が入ったプールの様な物がある観覧車の様な物が描いてあった。

 「これは、揚水発電の金属版。揚金発電とでも呼ぼうか。」

 「揚水発電…余った電気で水を汲み上げて、貯めておき電力消費が増えた時に発電するんでしたっけ?」

 「そうだ。よく勉強しているね。そして、この揚金発電は水の代わりにパチンコ玉のような金属を汲み上げて位置エネルギーとして電気を貯蔵することが出来る発電なんだ。」

 「パチンコ玉…大量にあったらキラキラして目がチカチカしそうですね。」

 「ははは、実際に作ったとしたらパチンコ玉の落下音でそれどころじゃないだろうけどね。」

 「見学には耳栓が必須になりそうですね。」

 「そうだね。ところで助手君。水の代わりに金属を使うメリットは何だと思う?」

 「ん~…。とりあえず金属は水よりも重たいから…発電効率の上昇ですか?」

 「それもあるね。後、水は蒸発して減るけど金属はしない。まぁ、貯水槽に雨水が流れ込む場合は逆に増えるけど夏で雨不足の場合なんかは水が枯渇してしまうね。」

 「あ~、最近はあんまり聞きませんけど雨が降らなくて節水してくださいなんて話がありましたね。」

 「そうだ。逆に雨が多すぎる場合は放水しなければいけない。」

 「何年か前に、想定以上の雨が降った時にダムが放水して犠牲者が出てしまった事がありましたね。」

 「あぁ。何事にも想定外はつきものだ。自然を人間が完全にコントロールできる日はまだまだ遠いだろうね。」

 「そう聞くと揚金発電は万能に思えますね!」

 「そうでもないさ。簡単に揚水発電と揚金発電の違いをまとめてみようか」

 「はい!」

 教授がホワイトボードへ書き込んでいく。

 ――――――――――――――――――――――――――――――

 ■揚水発電

 ・日本では雨が良く降るので発電材料としてとても手に入りやすい

 ・雨量で貯水量が増減する

 ・建設場所が限られる


 ■揚金発電

 ・天候に左右されない

 ・水よりも重たいので貯水スペースは1/4程度で済む

 ・建設場所を揚水発電程選ばない

 ――――――――――――――――――――――――――――――

 「こんな感じかな。」

 「揚金発電良さそうですね!」

 「まだ論文も発表してないからそうとも言えないさ。講義で生徒達にも意見をきいてみようと思っているんだ。是非とも改良の為に沢山批判してもらいたいね。」

 「ところで、揚金発電の使用目的はもう考えているんですか?」

 「うん。揚水発電もやっているけど、自然エネルギー発電による過剰電力の吸収がメインだね。」

 「風力発電とか太陽光発電もかなり普及してきていますからね~。」

 「そうだ。だけど、これ以上吸収しきれないと電力会社が締め出し始めている。このままでは自然エネルギー発電が頭打ちになってしまう。」

 「折角、環境に優しい発電にシフトし始めているのにもったいないですよねぇ…。」

 「あぁ。まぁ電力会社の言い分も一理ある。私には言い訳にしか聞こえないけどね。」

 「電力システムが不安定になったり、最悪停電する…でしたっけ?」

 「あぁ。揚水発電で吸収してしまえばそういうのは解決できるはずなんだ。それなのに経済産業省の集計では揚水発電所設備利用率が全国でわずか3%らしい。もっとも2014年の情報だから今はもう少し改善しているかもしれないけどね。」

 「たった3%しか稼働してないって…もったいないですね」

 「うん。アメリカやドイツでも10%活動している。総出力においては日本が世界最大規模にも関わらずね。」

 「日本は雨が良く降るのに不思議ですね?」

 「日本は貯水量が小規模なんだ。貯水量が大きければ大きいほど利用率は上がる。という事は、揚金発電は日本にぴったりだと思わないかい?」

 「確かに!国土の狭い日本には良さそうですね!」

 「あぁ。早く論文を発表して建設したいよ。」

 「教授…気が早いですよ!まずは、明日の講義の準備を先に済ませてしまいましょう!」

 「そうだね。じゃぁ、その辺を使えるように片づけてくれ。私は資料に目を通しておくよ。」

 「は~い。…教授、もう少し普段から掃除とか整理整頓してくださいよぅ…。汚い、埃っぽい、コーヒーの空き缶もちゃんと捨ててください!」

 「あぃあぃ、明日やっときます。」

 「もう~!絶対やらないでしょうそれ!」

 

 ワンパ教授の研究室は今日も賑やかです。

読んでいただきありがとうございました。

次回更新は未定です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

追記・今の所、揚金発電の弱点は

1、金属の玉が重さで潰れたり、欠ける、割れるなど破損する可能性がある事

2、金属を貯めておくプール部分はかなりの重さがかかる為、地下へ設置する必要がありそうな事

3、金属の玉が落下する際の音や振動が近隣住民に悪影響を及ぼしかねない事

作者の思いつく限りではこの程度です…。

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